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企業の生産性を上げるには、やっぱり“強み”を意識する!!

前回は自分における仕事におけるKFS(key factor for success:成功要因)を見極め、自分の仕事の生産性を上げていきましょうというご提案をさせていただきました。さらに今回も個人に着目し、生産性を上げていくためのポイントを整理しようと考えたのですが、ひとつ自分の生産性を考える前に理解してほしい考え方があります。したがって、今回はそれをご紹介させていただくことにします。その理解してほしいことは「企業の生産性を上げるには”強み“を意識する”」という考え方です。

生産性を上げるという観点から考えてみると、個人が考えるよりも企業のほうが生産性を上げるための方法を考える必要性があります。その理由は企業では厳密に成果が問われますが、個人では問われないケースも多いからです(本当は問われる必要がありますが……)。なぜ、この“考え方”を理解しなければならないかをこれからひもといていきます。

これをひもとくために生産性はどのような要素から成り立っているかを考えてみます。企業における生産性とは、コストと売上(もしくは粗利)の2つの要素に分けることができます。さらにこの両者の関係は“コストに対してどれだけの売上(もしくは粗利)を上げたか”ということになります。つまり、コストがより少なくして、多くの売上を上げることができれば、生産性が高いとなります。コストの多くが人件費になります。したがって、この人件費が有効かつ効率的に活用されて始めて生産性が高いということになります。

この人件費を有効かつ効率的に活用するためには従業員の業務に対する時間の使い方になってきます。結局ここでも前回ご説明したように“時間”という概念が重要になってきます。つまり、個人の生産性が上げられない限りは企業の生産性を高めることができないのです。しかし、個々人が生産性を高めることを意識していれば、生産性が上がるかというとそうでもありません。なぜなら、個人の業務は企業の戦略に大きく依存してしまうからです。

コンサルティングの現場で多くの従業員の方々を見ていると、色々重要だから、色々やらなければならなく、わけがわからない状態になっています。色々重要だから、色々やらなければならないのはわかりますが、そうはいっても従業員の方々の時間は限られていますので、なんでもかんでも出来るわけではありません(いったん従業員の方の効率性や人員補充は考えません)。そうだとすると、この限られた時間を何に費やす必要があるのかと疑問が出てきます。

そこで必要になってくるのが、“自社の強み”です。“強み”とは“自社の提供価値を具現化したもの”であり、“顧客との約束”です。この強みは提供価値と言っているので、誰にとっての提供価値かというとそれは自社が付き合うべきお客さまにとっての価値を言います。企業はお客さまに評価される価値を自社の提供価値と捉え、それを発揮し続けるためにお客さまと約束を交わす。それが“企業の提供価値”であり、“顧客との約束”であり、“強み”なのです。したがって、企業は“強み”を軸にして戦略を考えるべきであり、オペレーションを考える必要があります。こうして考えると初めて従業員が現在はやっている仕事で必要な業務と不要な業務に分けることができるようになり、本当に大事な業務に集中できるようになります。だからこそ、企業の生産性を上げるためには企業の“強み”を考え、明確にしなければならず、自社の戦略及びオペレーションが“強み”という観点から組み立てられていること検証する必要があります。

この考え方を前提として、個人の生産性を上げるためにKFSが必要だという考え方を持っていただければと思います。

次回は個人が生産性を高めるためにどのような考え方で日々活動していくべきかを整理し、ご提案させていただきます。

石井 利幸
株式会社船井総合研究所 チーフ経営コンサルタント
PDCAマネジメントの真髄を習得し、金融機関、メーカー、電機部品商社、石油商社、物流企業、等々、さまざまな業種で成果を上げており、特に「赤字部門の黒字化」が得意領域。 ワークショップスタイルで現状分析、原因究明、改善計画策定をきめ細かくサポートするコンサルティングスタイルは、幹部クラスから「具体的かつ実践的」という高い評価を得ている。「自ら考え自ら実行する」人づくり、組織づくりに邁進することで、今後も企業を新たな成長ステージへと導き続ける。