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明確な目標なき努力は徒労である。

経営コンサルティングというものをさせていただいていると、様々な企業様、店舗に出会うことがございます。その中でよく見られるのが、

●「頑張って売上を拡大させよう」
●「過去最高の売上を達成しよう」
●「減少してしまった売上を過去最高値までは回復させよう」
●「昨対120%UPだ」

企業を成長させていく色んなスローガンが掲げられているものです。しかし、売上の目標値やその根拠をたずねさせていただくと……

●「……」
●これまでに達成したことのない売上という明確な数値がないもの
●120%と数値が明確になってはいつつも、その根拠が無い
●5年前の最も調子がよかったときの売上

様々な回答が返ってきます。

しかし、弊社のプロジェクトが始まった際には、このような目標を一度振り出しに戻させていただいております。なぜなら、明確な目標なき努力は徒労であり、実際に売上を運んできてくれる従業員のモチベーションを下げかねません。
では、どのような目標があれば努力が徒労とならないのか。
今回は、弊社のプロジェクトで設定している目標の立て方をご紹介させていただきます。

抑えておくべきことは……

[1]明確な数値を設定する。
[2]数値に根拠がある
[3]達成できるイメージがつく

以上の3点です。

[1]については当然のことながら、明確な数値がなければどこで達成したのかわからず、とにかく頑張り続けるだけで現場は疲弊してしまいます。

[2]については、どのようにその数値が導き出されたのかが明確になっていなければ、「そんなことは口ではどうとでも言える」と反感を呼びかねません。

[3]については、どのように動けば達成できるのかがなければ、頑張ってはくれるものの、脱落者が生れることもあるでしょう。うまくいかないケースも生れてしまうことでしょう。

では、どのように作っていくのか……

上記で示した3つはちゃんとできている企業が多い順にならべておりますが([1]はできていても[3]ができていない)、実際に作る際には[2]→[1]→[3]という順序で作っていきます。

まず、[2]に対して自分達にはどの程度のポテンシャルがあるのかを明確にします。ポテンシャルで重要となるのは……

(1)自分達がどのような立ち位置にいるのか
自分達は“今の”市場内でどの程度のシェアを占めているのかを把握しなければ、上限は見えません。また競合の力はどの程度かを把握する必要があります。
これができていないと、冒頭のように市場が縮小してしまっているにもかかわらず「5年前の数値」を目標としてしまうことになります。

(2)売上の変動要素の中で最も影響の大きいものを把握する
もちろんそれは市場ですが、それをよりミクロにしたものです。駅売店であれば、それは乗降客数ですし、カー用品店であれば車の保有率となります。また上記のような外部要因だけでなく、内部要因も見るべきであり、例えばパン屋で言えば、パン焼き器の生産量がポテンシャルを決定させてしまうことがあります。

上記のように自分達のポテンシャルを把握すれば、[1]の明確な数値は導かれます。(もし、その数値で営業赤字となるようでしたら、撤退やビジネスモデルの転換が必要となり、プロジェクトではこのようなケースも少なくありません)

最後に[3]の達成できるイメージですが、そのポテンシャルを発揮する手段を明らかにします。

自社内の他店舗ではこの方法でポテンシャル値にある。とか、競合のA社はこの方法でポテンシャル値にある。しかし自分達はこの点で彼らと異なるので、そこを変える必要がある。などのように手段を噛み砕いていき、達成イメージをもってもらいます。
長々と書いてしまいましたが、上記はまだエッセンスであり、貴社には貴社にあった手法がございます。しかし、上記のエッセンスだけでも考慮しながら目標を設定して、それに向かって貴社が一丸となっていただければ幸甚でございます。