こんにちは、船井総合研究所の小林昇太郎です。
「顧客が絶対に断れない提案を使って、従来では考えられないような大きな利益を自社で生み出していく!」、先ずこれを聞いた経営者の方々は、そんなことは自社では到底不可能であり、たとえそれを実現できる企業があったとしても世界的にも著名であったり、ある分野において優れた技術を保持している企業や、中小企業であっても他が簡単には真似の出来ないような突出した技術を開発できた、ごく一部の特別な企業だけの話であり、我々のようなそれほど特別な技術を持っているわけでもなく、多くの同業他社と日々熾烈な競争を強いられている一般の企業には関係のない話だと思っている方が、ほとんどではないでしょうか。
実際に私自身が主催するセミナーなどに参加されている企業経営者の方々にこういったお話をさせて頂くと最初は決まって多くの方から「わが社では難しい。」「どのように実現するのか全くイメージができない。」といったお話をよく伺います。
しかし、日々熾烈な競争の中にある多くの企業がこの「顧客が絶対に断れない提案」を実現し、これまで以上の成果と利益を手にしながら企業革新を実現していくことは十分可能です。
その際、それを実現するための多くの開発資金や設備投資、人材投入といった企業にとって過度な負担を強いることなく、既存の自社の商品とリソース(ヒト・モノ)で十分な成果を出すことができます。
これまであなたの会社自身、日々一生懸命に努力をしているのに成果が出ない、また多くの費用を投じながら全社一丸となって改善策に取組んできたにも関わらず目立った成果が上がらない、たとえ成果が出ていてもごく僅かでしかなく、ROI(投資利益率)から見ても非常に効果が低いものとなっているといった経験をお持ちの方も多いのでないでしょうか。
なぜ、ここまで努力しているのに報われないのでしょうか。なぜ、当初予定していた成果でさえ出すことが難しいのでしょうか。
それは成果を出していくに際して、これまでの自社の方針(評価のための基準)と、利益を出すために実施すべき施策が誤っているからです。あなたの会社だけではありません。現在、多くの企業がここを見誤っています。今後益々厳しくなる市場環境の中で、従来のやり方をいくら続けていても、成果を上げることは非常に困難でしょう。
自社において現在行っていることを少しイメージして頂きたいのですが、今自分自身が日々行っている成果に向けた取組み、またこれから自社でやろうとしている取組みが、直感的にも正しいと感じることができ、またそれを客観的な指標(自社の商品・サービスは本当に儲かっているのか)で評価することができているでしょうか。
明確な評価指標がなく成果を出しているイメージが持てない方、また直感的に考えて何か引っ掛かるものがあるとするならば残念ですが、そのまま進んでいくことで成果を出すことは難しく、自社にとっても非常に大きなリスクを抱えることにもなりかねません。
あなた自身が現在のあなたの会社で、呪縛となっている悪しき方針を認識し、それを変革していくために、正しい手法に基きながら企業改善を実施していくことでしか、明確に将来にわたった成功のイメージを持つことはできません。
「顧客が絶対に断れない提案」は、あなた自身の企業が部分最適ではなく、企業活動全体をシステムとしてとらえ、その中から自社の制約条件を発見し、強化していくことでも十分作り上げていくことが可能です。自社の改善が、顧客の真に求めていることに応えることにつながることも非常に多いのです。
正しい企業方針のもと、全体最適な視野に基く継続的改善とそれをしっかり管理、評価していく基準を自社で持つことができれば、それが短期的な企業の革新を可能にします。部分最適の積み上げは決して、全体最適にはつながりません。