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夏の節電が働き方と企業を変える!? スーパークールビズは消費押し上げの起爆剤となるか(後編)

前編の続き)

◆スーパークールビズへの取り組みは売上アップに直結する

このような背景を受けて、2005年当時以上に小売各社はクールビズに対する取り組みを強化しています。



2005年にクールビズがはじめて発表された当時、それまで苦境を続けていた百貨店業界の年間売上が9年ぶりにプラスへ転じました(前年比0.7%アップ)。

特に2005年6~7月は連続して売上がアップし、アイテム別に見ると衣料品関係の売上が非常に好調に推移しました。

アイテムではワイシャツ、シャツ、カットソー、ジャケットがよく売れており、ネクタイ、スーツは売上が減少傾向にありました。また、紳士服関係の売上がメインで伸びましたが、それだけではなく、婦人服関係の売上も引き上げられたといいます。2011年のスーパークールビズは、そういう意味でかなり消費押し上げ効果があるいえるでしょう。

そして、ファッション商品だけでなく、雑貨、家電商品、家具・インテリア、ガーデニング、またはリフォームにいたるまで、さまざまな消費が喚起されることも考えられます。

しかし、「本当に盛り上がるのか」、とスーパークールビズに対して懐疑的な見方をしている方もいらっしゃるのも事実です。そこで次に、どうすれば盛り上がるのかを考えたいと思います。


◆「ありそうだけどなかった」アイテムがスーパークールビズ消費を牽引する

今回のスーパークールビズスタートにあたって、私がお付き合いしているさまざまな企業、中でも広告代理店やIT関連企業、EC関係企業など、比較的若くて柔軟な発想を持っている企業の方々にヒアリングをしました。

「スーパークールビズに対応していますか?」という質問に、「うちはクールビズです」との答えが多く戻ってきました。その理由は、「内勤は何でもOKだけど、さすがにお客様のところにポロシャツとチノパンでは行けないですよ」とのこと。

こうした感覚が一般的なのではないでしょうか。

しかし、もし仮にすべての企業で一斉に「ノー上着・半袖で仕事しよう」となれば話は別です。これには、どこまで各企業の足並みを揃えることができるかが重要ですので、みなさまのお付き合い先とも話をして、お互いのコンセンサスをとったほうがいいでしょう。

一方で勤務時間については変化させようとしている企業も多く、特に始業のスタートを早めたり、残業禁止にしたり、土日の出勤禁止にするなど働き方を変え始めています。

東京都庁でも今年の7月からサマータイムを導入することを決定したようです。現在は一部の大手企業や役所に限定されているアーリーワークも、徐々に中小企業へと広がっていくことが予想されます。

スーパークールビズとは、そもそも節電に協力するための取り組み指針です。大切なのはその目的を見失わないこと。併せて企業の売上につなげるという意味では、「堅い職業」(銀行や役所など)が積極的に取り組むことです。広告やデザイン、IT業界などの世界ではカジュアルは当たり前。そうでない企業や団体がやらなければ、インパクトはありません。

もっと言えば、普段は絶対にネクタイを緩めない、上着を脱がないような人が、真っ先にポロシャツに変えたり、ジーンズに履き替えたりしていくことで、まわりへの浸透スピードが速まることでしょう。

「あのおじさんがやっているなら俺も」、ということです。

「ありそうだけどなかったよね」という感覚を相手に与えられれば、人は動き、モノも売れるのです。日本人は特に誰かが率先してくれるのを待っています。同調したいのです。そして、自分が周りから大きくはずれた格好にならないように非常に気を配ります。6月は様子見、7月からがスーパークールビズ本番となるはずです。ですからこの取り組みを推進するためにわかりやすいシンボルを作るべきです。

ニュースキャスターやアナリストといった方々もできるだけカジュアルな見た目を心がけ、スーパークールビズへの取り組みをアピールしたほうがいいと思います。

今年は男物のステテコが爆発的に売れています。色も豊富で、これまでのおじさんの下着という印象から、スポーツテイスト溢れるアイテムへと変化し人気を得ています。

「ありそうだけどないもの」は2011年に売れるためのキーワードになるでしょう。スーパークールビズから今年の消費トレンドが見えてきそうです。