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購買サイクルマーケティング その1

不況でモノが売れない時代と言われてきました。
特に住宅関係、宝飾関係、自動車、旅行、そしてファッション関係といった、いわゆる贅沢品、付加価値商品といったものの消費が長らく低迷してきました。それがここにきて少しずつ回復の兆しを見せ始めました。私のコンサルティング先でも、価格の高い商品が売れ始めたり、上得意客層が動き始めたりなど、これまでとはちがう動きがでてきています。

しかし、突然、流れが悪くなることも起きるでしょう。そのようなことも想定して、これからの時代に必要な視点を持っておかなければなりません。大転換期にどんなマーケティングが必要なのか。そのポイントについてまとめます。


◆マーケティングに必要なサイクル

あるアパレル業界のトップの方と話をしていて、「ファッションサイクル」について考えさせられました。その方は私とは15年くらいのお付き合いのある経営者です。アパレルメーカーを退職し15年前に独立して、現在ではアパレル専門店や製造メーカーの経営者をされている方です。今もまた新たな会社を立ち上げて、新ブランドづくりに力を入れています。

この経営者の方と話をしていて、今の顧客の特徴についてあらためて実感することがありました。

それが「サイクル」についてです。

サイクルとは循環のことです。ファッションの世界ではトレンドサイクル(流行の循環)であったり、商品サイクル(商品回転率)であったりというものを指します。

ファッションにおいては対象とする顧客年齢によって、商品の展開のさせ方が変わります。商品の展開のさせ方というのは、お客様が商品を購入したいタイミングと重なります。 このタイミングに合わせて商品を訴求することができるかどうかが売上を上げるポイントです。

したがってお客様の特性を十分に知った上で商品展開しなければなりません。ではお客様の特性というのはどのようなものなのでしょうか。お客様というのは次のような特性を持っています。

 ■お客様の特性
 1 お客様は歳を重ねれば重ねるほどファッションに対する意欲は衰える
 2 お客様は歳をとるほどモノを購入するタイミングがゆっくりになる
 3 お客様は歳をとるほどモノを購入する回数が減少する


つまり高齢者になればなるほど、ファッションのような付加価値商品は購入されにくくなるということを意味します。

また、販売する側も知らないうちにお客様の購入タイミングが遅くなっても当たり前という感覚になり、気がついた時にはお客様と共に歳を重ねた「古い店」「残念な会社」になってしまうということもあります。

では消費者にはどのような購入サイクルがあるのでしょうか。
ここではファッション業界における、一般的な購入サイクルを整理してみます。

【顧客年代別年間購入サイクル】


これは自分のこととして考えれば分かることですが、年代が上がるにしたがって、ファッションに対する支出は減少していきます。気にしなくなるというか、頓着しなくなるのです。それに併せてファッションの購入サイクルは必然的に長くなります。つまりあまりモノを買わなくなるのです。

このサイクル論はあくまでも標準形ですので、ファッションが好きな人は別ですが、一般的にはどんどんサイクルが長くなっていくものです。

しかし販売する側もこのサイクルにあわせていればそれでいいかと言えば、そうではありません。このサイクルはあくまでもお客様の購入パターンであって、このパターンをいかに崩すのか、いかにもっと短いサイクルで購入していただけるのかが勝負なのです。

したがって60代以上になると年に数回しか購入しなくなるとしても、そのお客様に向けて商品を販売する売り手側は、年に4~5回ぐらいは購入していただけるように商品を仕入れ、それを陳列しなければなりません。

お客様に飽きさせないように、もう一度買っていただけるようにすることが必要なのです。

つまり、お客様の購入サイクルよりも早く、そして頻度良くサイクルをまわす努力が企業側には必要なのです。

(次回「購買サイクルマーケティング その2」に続く)