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ライフスタイル提案が圧倒的信者客を創造する

新潟県南魚沼市にある大沢山温泉は県内でも認知度の低い温泉街でした。この地で廃業する旅館を取得し、リノベーション後の2014年に開業した旅館「里山十帖」は、開業からたった3ヵ月で稼働率90%の人気宿にV字回復しました。

観光不人気県から全国1位へ

新潟県は、宿泊施設稼働率全国46位、外国人人気観光県別37位、魅力度ランキング35位と、観光需要の獲得が弱い県です。里山十帖は、2016年にダイヤモンド社が選定した「ニッポンのリゾート 総合&満足ランキング30」において、星のや軽井沢、那須の二期倶楽部に次ぐ第3位を獲得しました。料理部門では第1位を獲得しています。

コンセプトはライフスタイル提案型の複合施設です。「さとやまから始まる十の物語」と名付け、「農・食・衣・住・遊・環・癒・健・集・芸」全10テーマで豊かな暮らしを提案しています。

中小企業だからこそできる「信者客づくり」

里山十帖を手がけた岩佐十良氏がライフスタイル型施設にこだわる理由として、「中小企業だからこそ取り組める共感型マーケティング」というキーワードがあります。

大手企業は広告費を大量投入し、一気に新商品などの認知度を上げることができます。しかし、スマートフォンの普及が進み、共感の連鎖が起きやすい時代となっている今、中小企業は積極的に情報発信に取り組み、共感するコアなファン客をつくり上げています。

情報発信のコンテンツとして重要な3つのキーワードとして、(1)体験のためのリアルな場 (2)ターゲット (3)社会性 があると岩佐氏は言います。

旅館は地域のショールームであるという里山十帖の考え方は、ライフスタイル型提案の一つのモデル事例です。

特に成熟業界の中小企業にとって情報発信は、商品・サービスを通じ、どのようなライフスタイルを提案していくのかを決め、旗艦店開発や工場見学、直売ショップなど提案をカタチにしたリアルな場づくりが求められています。