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“働き方改革”はビジネスモデルの一部と考える

働き方改革も今や耳にしない日がないほど、当たり前のことになってきました。長時間労働、非正規と正社員の格差、労働人口不足、こういった課題に対してさまざまな取り組みがなされています。雇用に多様性をもたらし、リモートワークのような働く場所の自由化、AI、システム等を活用した業務効率化など、多くの「働き方改革」事例が出てきています。

当たり前のことですが、単に「働き方」だけにフォーカスして、その在り方だけが変わったとしても、それは本当の意味で働き方改革にはなりません。その
改革を通じて、きちんと業績が伸びるところまでつながって初めて改革となります。本当の意味で「働き方改革」を実現しようと思えば、ビジネスモデルまで変えるほどの連動性が必要です。

週休2日旅館の誕生

神奈川県秦野市に元湯陣屋という旅館があります。この旅館は現在火曜、水曜を営業していない「週休2日旅館」であり、「働き方改革」の代表的事例として、メディアにも多く取り上げられる旅館です。

この元湯陣屋が働き方改革を実現できた肝は、「働き方を変える」ところからではなく、最初に経営方針を「高付加価値・高単価・低稼働率」に変えたところにあります。より高付加価値を実現するためには、サービスの向上が必要不可欠です。そのためには接客に使う時間をもっと生み出す必要があります。また従業員満足も向上させることで、接客の質を高める必要もありました。

これらを実現するために同社はクラウド型の基幹システムを自社で開発、業務効率化を実現し、週休2日制へも移行しました。すると情報共有レベルが上がり、ESも向上、その結果、客単価も上昇、リピート率も増加しエージェントへの紹介手数料も削減、利益率も向上しました。その利益を社員に還元することができ、平均給与も大幅に増加しました。

働き方が変わり、収益構造が変わり、その上で業績が向上し、働く社員に還元される、まさに理想的な形です。これらはすべて「働き方」から入ったのではなく、経営方針、そしてビジネスモデルの転換から入り、「働き方改革」を必然的なものにしたからだといえます。

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前田 亮
株式会社船井総合研究所 シニア経営コンサルタント

圧倒的センスにより会社を引っ張るというスタイルではなく、経営者の応援団、メインサポーターとして、経営者の想いや考えを体言化し、実現に導くことを得意とする。