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これからのSVは「DB機能」が必須条件へ

本部機能を持ち、複数の店舗や事業所を展開されている企業では、本部と現場の店舗の「繋ぎ役」としてスーパーバイザー(以降略称SV)を組織に設置している企業も多いと思います。一般的に認識されている「スーパーバイザーの役割」とは、どのような意味なのかというと、「本部に所属し、各店舗を指導・監督する者のこと。店舗と本部の橋渡しを行う役割であり、各店舗での販売実績から集めたデータを本部で集計し、集計情報や本部のノウハウを基に店舗の改善提案・経営数値指導・発注指導を行う」と認識されていると思います。

従来のように市場が成長しており、店舗や拠点を増やせば、売上高が伸びるといった時代における業務としては、十分に機能していたのかも知れません。しかし、市場の成長が厳しい時代では、もはや、従来通りの業務範囲に、SVの業務が留まっているだけでは、利益を生み出し、会社への貢献度の高い役割としての機能はしない状況に陥っています。すでに、一部の会社においては「利益を生まない、生産性の低い間接部門」という認識に、社内においてはなっているかも知れません。

では、これからの成熟市場で多店舗展開、もしくは複数拠点の事業所を展開されている企業のSVの必須条件とは何でしょうか。本部と現場のリレーション役、本部施策の展開、担当地域の営業数値管理と、ここまでは簡単に理解できると思います。売上高が伸びにくい時代においては、やはり「利益重視の経営戦略」も選択肢の一つとして目指すべきと思います。その際には、経費や在庫コントロールが企業全体の収益に大きく影響を及ぼします。そうなると製品在庫の調整、商品回転率の向上への対策、ロス管理が非常に重要な業務内容になってきます。もちろん労働分配率や人時生産性を検証することは当然のことです。

一方、実際の現場のSVの現状をみると、担当されている店舗の適正在庫、在庫回転率、商品回転率の高い商品を把握し、回転率の低い商品の店舗間振り替えといった具体的なジャッジといった内容まで踏み込めていないケースが多く見られます。事業環境が厳しい中でも、営業利益率がアップしている企業では、会社全体としての在庫保有高は少なく、売筋商品、死筋商品を把握し、週次、月中での商品の店舗間振替えを実施しています。

最近はご存知の通り、顧客の志向の変化が早い為、従来以上に商品やサービスの対応速度を高めることが出来なければ、顧客が欲しいタイミング(適時)に、適切な店舗(適場所)で、適切な値入設定(適価)で販売することは出来ません。これは小売業だけでなく、法人営業にも通じることです。今後、会社の利益や売上高に貢献できる「本部機能としてのSV」を設置する際は、本部と現場だけでなく、現場間の連携サポートをする業務は必須であり、従来、ディステリビューターとして、別機能として機能していた業務も兼務する能力がSVに求められる時代に来ています。

一度、皆様の企業の拠点長やSVの業務内容を棚卸し、現場担当者が「明確に」「ディストリビューター機能」を認識し、実践しているかをチェックしてみてはいかがですか。万が一、「認識していない」のであれば、まだまだ、「収益改善の余地が存在」すると言えます!