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ブランディングにインターネットを活用しよう 【第1回】

私の専門である流通業(卸売業・小売業)においては、非常に重要な季節がこの7~8月となっています。というのも、ショップの年間計画においては、多くの商材の場合、年末がひとつの大きな稼ぎ時となります。そう考えると、この下半期を通じた商品戦略、販促戦略、サービス戦略などの構築が年末の業績に大きな影響を与えます。

つまり、年末を迎えるまでの時期にブランディングというテーマにどのように取り組むかが、経営数値にも表れるといえるのです。

例えば、実店舗の事例では、私のお客様に海外旅行客向けの土産物雑貨を販売しているショップがあります。同店は2009年に入り、旅行の安・近・短トレンドの加速、新型インフルエンザ騒動による渡航者数の落ち込みなどにより、「客数」が大きく落ち込んでいました。それどころか、リーマンショック後の消費の冷え込みも重なり、「客単価」まで落ち込んできたのです。

そこで、自店の販売データや競合店の動向などもくまなく調査をした結果、実は売上ダウンの原因としては、外部環境+自店の集客策の弱さによる「客数」ダウンが大きいと気づいたのです。

そこで、ショップブランドとしてのポジショニングを見直し、ブランド戦略にあわせた商品の強化、セールイベントの実施、店頭+店外販促などを行うことにより、集客位置づけを見直しました。

その結果、半年後の現在は同エリアに影響する海外渡航者数は昨年同月比120%程度の増加だったにもかかわらず、売上昨年同月比190%、客数昨年同月比220%とめざましい飛躍を遂げられました。

同社の成功ストーリーのポイントは、売上の伸びよりも客数の伸びが上回っているという点です。つまり、客単価は前年よりもさらに落ちているにもかかわらず、売上は急成長しています。そしてエリア内でのブランド認知度を高めることを同時にやったために、今になって注目度がどんどん増してきているのです。

お客様に対するブランドのスタンスをどのように発信していくか。特に集客に苦戦している会社さんの場合は、ここを見直していくことが必要になってきています。

そして、これを考えていく上で有効なツールのひとつがインターネットです。そこで今回から、インターネットをどのように活用すべきかについて考えていきたいと思います。

インターネット活用のポイント(1)企業ブランド力と商品ブランド力が前提

普段のご支援などで広告関係の方ともお仕事をご一緒する機会があるのですが、こうした方が決まって言うのは「いい広告を打っても、商品が外れていたら絶対に目標となる成果は出ない。」という言葉です。

実は、具体的なインターネット活用の話の前に、自社の企業ブランド、商品ブランドを確認する理由はここにあります。

たとえば、「集客力」は「基本集客力」と「商品集客力」の2つから成り立っています。いわゆる「売り方」「集客策」の部分は「基本集客力」と言われる部分ですが、そもそも「集客力のある商品」がなければ、どれだけ集客策の強化に力を入れても、その効果には限界があるのです。

逆に、「商品集客力」を上げること、すなわち“置いてあるだけで集客に寄与するような商品”を強化することで、集客を伸ばすことも可能なのです。

つまり、ホームページをどれだけがんばっても、商品のブランディングがなされていなければ、繰り返し商品を買っていただけることはないのです。インターネットという販売チャネルの特徴は、「常に比較される」という点です。

かつてのコンサルティングレポートでも紹介しましたが、私の主催する会員制勉強会「雑貨メーカー経営研究会」の参加者さんに、株式会社マツブン刺繍という刺繍商品のインターネット販売を行う会社がいます。

同社はオーダーメイドでポロシャツやワッペンを製作してインターネットで販売していますが、同社の場合では、顧客アンケートによると平均3.1社を比較して購入に至っているというデータがありました。

つまり、商品と同様、それだけ会社としてのブランディングというテーマが重要だといえるのです。あくまでも、「会社として、商品としてのブランディングをどのように考えるのか」ありきでインターネット活用を考えていただきたいと思います。

インターネット活用のポイント(2)ネットメディアの特性と「立地」の理解

今はこれだけインターネットが普及した時代です。
本レポートでも過去、様々な事例企業を元にインターネットのノウハウを紹介してきましたが、各社で取り組みのスタンスが様々であったように感じた方も多かったと思います。

実は、インターネット戦略を考える上で、もう1点理解しておく必要があるのが、「ネット上の立地」の問題です。

例えば、ネットショップを出店している場合でも、インターネット上での「立地」は独自ドメインサイト(本店)を展開するのか、インターネットショッピングモール内の店を展開するのかといった違いのことを差します。

インターネットショッピングモール(楽天市場、アマゾン、Yahoo!ショッピングなど)に来ているお客様は、インターネットで商品を買うことが日課のようになっている人が来ます。「何かいい商品はないか。」と思いながらサイトを訪問する。そして何かいい物があったら、商品を衝動買いする人が多い。

したがって上記の場合は、モールの集客を考えるのではなく、モールの中での集客を考える必要があります。これは実店舗でショッピングセンターに出店することと同じように考えるとわかるかと思います。

一方、独自ドメインサイトの場合は、検索した人か、ブックマーク登録している人くらいしかそのサイトには来ません。つまり、検索サイト上の露出と、目的買いをさせる表現が重要なのです。実店舗に当てはめた場合、路面店だと考えるとよいでしょう。

同じようにブランドコンセプト発信としてブログを使う場合にも、有名人や影響力のある人が会員に多くいるアメーバブログで始めるのか、検索対策で優れているといわれているFC2ブログなどで始めるのか、地域の人に見られている地域ブログで始めるのかなどの立地の違いを考える必要があるのです。