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知っていて当然! データリサーチの極意[マーケティング戦略・営業戦略]

「リサーチ」と一言で言っても、新聞・雑誌などの記事、企業や各種調査機関などが発表する調査データ、官公庁の統計データなどの2次データ(既存データ)の収集、分析・加工から、インタビュー調査、ミステリーショッパー(覆面調査)などによる、1次データ(新規データ)の収集、分析・加工まで、目的や対象とするデータの種類などによって、その方法は多岐にわたります。

今回はリサーチ業務の中でも簡便で、もっとも実施する機会が多い2次データのリサーチを取り上げてみたいと思います。

2次データのリサーチでは、ポイントとなるデータの収集作業において、下記のようなリスクがつきまといます。

①必要なデータがどこにあるかわからない
②必要と思われるデータが多すぎる
③必要なデータがない、または少なすぎる

みなさまの中にも、2次データのリサーチ業務を行ったご経験がある方は多いと思いますが、このようなリスクに直面した方は多いのではないでしょうか。リサーチ経験がない方は、インターネットのキーワード検索を想像していただくのがよいと思います。ネットサーフィン中にキーワード検索をした際、一度は直面したことがあるでしょう。
では、これらのリスクをどのようにして回避していけばよいのでしょうか。

①必要なデータがどこにあるかわからない
⇒自分のデータバンクを持つ
マーケットに関する情報は○○図書館、業界動向に関する情報は××というホームページというように、データのカテゴリーと施設、書籍、企業(書籍の発行元)、サイトなどをひもづけておくことで、データを見つけやすくなり、収集効率が向上します。また民間会社のデータ検索サービスの活用も有効な手段のひとつです。

②必要と思われるデータが多すぎる
⇒調査目的を明確にし、収集するデータをしぼりこむ
あまりに莫大なデータに触れていると、本来不要なデータであっても必要そうに見えてくることがよくあります。調査目的、つまり仮説検証のために不可欠なデータを明確にして収集するデータをしぼりこんで進めていくことが重要です。
リサーチを通してスコープ外の有効データが発見できることもありますが、データの海におぼれそうになったときは、しぼりこむことが有効です。

③必要なデータがない、または少なすぎる
⇒他のデータで作り出せないか、有効な代替データがないか検討する
下記のように、売上高は分解することができます。売上高が発見できない場合、客数と客単価に分解してこの指標を探す、あるいはマーケットサイズと商圏内人口、シェアに分解して探す。このように、必要なデータを分解し、それを構成する指標を探すというのも有効なアプローチになります。
□売上高=客数×客単価
    =マーケットサイズ(一人当り年間購買金額)×商圏内人口×シェア
    =・・・
また売上高が必要な理由を明確にすることで、その理由を満たすための代替データが見つけやすくなります。
例)売上高で企業規模を把握したい⇒従業員数、資本金などでの代替は可能か。
(この記事は2008年4月26日に初掲載されたものです。)