気がつけば、早いもので今年も残すところ後2ヶ月を切りました。
この時期になると、各社来期の各種計画作りが始まるのではないでしょうか。
我々も今期の振り返りから来期の計画作りのお仕事を多く頂きます。
先日、とある中堅システム会社にお伺いし、中期経営計画のアクションプランの見直しをお手伝いしてまいりました。
下記は、そこで会話された内容です。
ファシリテータ「では、商品Aについて、目標と施策を検討していきましょう。」
商品A担当者「この商品については、まだどれくらい売れるかわかりません。市場調査と競合調査をしてどれくらい売れるか明らかにしないと目標が立ちません。」
幹部「よし、まずは来期の上期で調査をすることにしよう。」
ファシリテータ「この商品のターゲットについてはどうでしょうか。」
営業担当者「想定されるターゲットセグメントが3つほど考えられますが、どの程度買ってもらえるかわかりません。トライアル営業をしてどの程度買ってくれるか明らかにしないと目標が立ちません。」
幹部「よし、やはりまず来期の上期には調査とトライアル調査を行うことにしよう。」
確かに、「調査してみないとわからない、やってみないとわからない」「まずはトライアルを」という意見は、現場の意見として正しいと思います。
しかし、組織を前に動かしていこうと考えた場合、この考え方では思うように業績を上げていくことはできないでしょう。
上記の議論を繰り返していては、目標も施策もまったくと言って良いほど決まりません。
現在、成熟期にある日本では、「まずはやってみよう」、「やってみてから目標を立てよう」はで都合よく売上を上げることはできません。
まずは、目標を置き、その目標を達成する為の工夫を徹底して考えましょう。
そして、実行できた時に始めて、業績は動くのです。
この場合の「目標」は、きっとこうだろうという「仮説」でもいいですし、こうしたい、あるいはこうしなければならないという「希望」でもかまいません。
今年の冬は、手探りでもしっかりと目標を立てられる力を組織内に養ってみてはいかがでしょうか。