MENU
×

MENU

お問い合わせ マイページ

「私にその商品を売ってみてくれ」-自社商品をコンサルティングする最初のステップ-

いきなり商品を売りつけると、買い手は必要性を感じていなければ興味をもってくれません。その商品がほしくなるきっかけはどのようにしてつくるか……その最初のステップをお伝えします。

新規事業の立ち上げ、既存事業の活性化など、私たちがコンサルティングをさせていただく場合には、まずはその業界を取り巻く外部環境がどうなっているのかを調査・分析するところから始まります。調査・分析項目としては以下のようなものがあります。

<調査・分析項目>
【1】市場規模およびシェア
【2】業界動向
【3】ライフサイクル
【4】業界特性
【5】競合企業動向

今回は【1】の「市場規模およびシェア」について書きますが、長年その業界に携わっていても市場規模やシェアを把握されていないという企業の担当者様は意外と多くいらっしゃいます。もちろん、しっかりと調査・分析されている方もいらっしゃるのですが、これを把握しておくことは非常に大切です。

例えば、推移をみることで、成長している市場なのか衰退している市場なのかを把握することができますし、仮に小さい市場であれば新規事業などの場合、商品自体に競合と比較してもかなりの優位性が必要になることがわかります。
また市場規模が分かれば自分たちがどれだけのシェアを獲得しているのかが分かります。その上で目指すべきシェアが明確になり、自分たちがとらなければいけない戦略も見えてくるようになります。

以下はとある壁面緑化事業を行っているメーカー様の例です。

この会社は自社で壁面緑化を販売し始めてから、約10年が経過しており、さらに売上拡大を目指されるということで、お手伝いをさせていただきました。
そこで、まずは市場規模を算出することになりますが、壁面緑化の事業自体、歴史が浅いということもあり、データが充実しておらず、担当者の方も市場規模については把握されていませんでした。そこで、船井総研で市場規模算出のためのデータを集めるのですが、緑化事業(屋上・壁面)については国土交通省が各メーカーにアンケートを実施しており、施工面積については分かる状況だったので、施工面積から市場規模の算出を行い、今回ターゲットとする市場については約20億円存在していることが分かりました。

このメーカーの場合、当時の売上が1.6億円だったためシェアは8%であることが推測できました。その上で、3年後に目指すべき売上を5億円(シェア8%)と設定し、その計画に合わせた戦略を構築しました。

市場規模の算出というと、難しいと思われるかもしれませんが、まずはネットでの検索や官公庁が公開しているデータなどを参考にしてみるのがよいかと思います。探すデータにもよりますが、意外と参考になるデータを取得できることがあります。もし自社で取り扱っている商品やサービスの市場規模をまだ把握されていないとういうことであれば、一度調べてみられることをお薦めします。