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コンビニの店舗数がもたらす存在感

セブンイレブンがレジ横でドーナツを販売し始めてから半年も経たないが、今ではほとんどの店舗で目にすることができる。そんな中、ローソンもドーナツ販売に本格的に参入するというニュースがあった。現在は首都圏のみの販売らしいが、年内にはレジ横での専用ケースによるドーナツ販売を8,000店舗にまで増加させるという。ファミリーマートも4月から全国の店舗でドーナツ販売を開始しており、大手コンビニ3社がドーナツ販売を本格的に実施した形となった。

商品の違いとしては、セブンイレブンとローソンが専用ケースに入ったドーナツを選ぶのに対して、ファミリーマートでは専用ケースはあるものの、ドーナツが個包装になっており自分で手にとるということ。セブンイレブンがドーナツを販売するというニュースがあった際、世間にはミスタードーナツがどうなるのか、という声があった。上記3社の合計店舗数は約40,000店であり、そのほとんどの店舗でドーナツが購入できるようになるのだからかなりの競合となる。

<各社の店舗数>
・セブンイレブン:17,569店 ※2015年3月末時点
・ファミリーマート:11,352店 ※2015年3月末時点
・ローソン:11,606店 ※2014年2月末時点

しかし、マクドナルドから始まったコーヒーブームで、コンビニ各社がコーヒーを充実させて、今ではカウンターコーヒーの市場規模も2,000億円に迫るともいわれている中、スタバなどカフェ大手の売上は増加を続けている。ドトールコーヒーも売上が落ちているということもない。今まであまりコーヒーを飲まなかった層、缶コーヒーの購入層がスイッチしたのか。実際、缶コーヒーの売上げは減っているというが、そうなると、カフェとコンビニコーヒーとは差別化がなされているのかもしれない。カフェではイートインでの利用が多いということもある。

そう考えると、各社コンビニとドーナツ市場の9割を占めるといわれるミスタードーナツとも差別化が図れるのか。そもそも、コーヒーを飲むほどにドーナツを食べる習慣がないことや、コンビニのついで買いによるドーナツ購入という観点から、個人的には差別化できるように感じる。ドーナツが一時のブームになるのか、コンビニでの地位を獲得できるかは、しばらく見守る必要がある。

最近では、ローソンと佐川が提携しローソンを拠点に宅配事業や荷物の受取サービスができるようになるなど、コンビニの店舗数がもたらすメリットが活かされようとしている。我々の生活にコンビニは欠かせなくなりつつあるが、ふとしたサービス付加によって、あなたの事業にとっては、競合になる可能性も秘めており、これからのコンビニのあり方には注視が必要です。