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「社長が会社の成長の壁となる(その➊)」

100億企業への道vol.01-05

中堅・大手企業様向けメールマガジンvol.6
御社の理念は浸透していますか?

社員100名を超えてから横バイになる「A社」。
社員100名超えてからも順調に伸びて300名超えに向かう「B社」。

この差はどこからくるのか?を研究、整理してお伝えすることがこのメルマガの主旨の1つです。

A社とB社の違いに「理念(パーパス)・ミッション・ビジョン・バリュー(PMVV)」の浸透度の差が挙げられます。このテーマで今回(12月19日)と来週(12月26日)の2回に分けて整理したいと思います。

成長企業経営者の視点より~経営は「見える部分」より「見えない部分」の差で決まる

弊社は「組織(社員数)の壁」を越えてどんどん成長をつづける経営者様と数多くのご縁をいただいております。
そんな中、PMVVの浸透の重要性ついて、以下に3名の経営者様のご発言を挙げさせていただきます。

【成長企業経営者の視点①】
成長スピードの速いFCオーナーと遅いオーナーの違い
このコロナ渦で、しかも飲食業(FC本部事業含む)を中心にしながら昨対超えの業績を残されている、年商300億円企業の経営者様です。FCビジネスで「伸びる」オーナーと「伸びない」オーナーの違いについての以下のようにお話いただきました。
「伸びないFCオーナーは、加盟金の対価を”目に見える”、ノウハウ、マニュアル、提供されるハード、商品にしか見ません。伸びるオーナーは、加盟金の対価を“なぜ、この業態は誕生したのか?”“なぜ、このビジネスは今後伸びていくのか”という成長戦略の裏側にある“目に見えない部分”に関心を持ち、そこを学ぶことに対価の価値を見出し、そこを会得する人です。そういうオーナーの成長スピードは目を見張るものがあります。」

【成長企業経営者の視点②】
DX、デジタル時代の中だからこそ、今後、重要になる企業盛衰の要因とは?
旧来の老舗のアナログ出版事業からインターネットでの情報ビジネスに業態転換。鮮やかにDX化をやり遂げ、東証1部上場企業にされている経営者様のお話です。
「弊社は、DX、デジタルシフトをすることで現在まで至りましたが、こうした時流だからこそ、今後は人材の差異が企業の盛衰を決める、と考えています。その差異とは『この会社で働く意味は何だろう』としっかり思える人材であるかどうかです。社内でのミッション、ビジョン、バリュー(MVV)の浸透が非常に大事になってくると考えています。」

【成長企業経営者の視点③】
企業間の格差は“見えざる部分”で決まる
弊社が創業以来、年1~2回ペースで開催している経営戦略セミナー(過去93回開催)というものがあります。今から34年前(1986年、第35回)に、稲盛和夫さんにゲスト講演していただきました。稲盛さんは言うまでもなく、売上1.6兆円の京セラ、売上4兆円のKDDIの創業者、78歳で国の要請で会長に無報酬で就任し、JALを奇跡的に再建された日本が誇る代表的経営者のお一人です。講演テーマは「意識と経営」でした。
「企業経営には“見える部分”と“見えざる部分”があると考えています。“見える部分”は物理的数値で表しえる、財務、人材、設備、マーケティング力、営業力と言ったものです。実は私は“見える”部分では大きな差がつかないと考えています。差が付くのは、企業の“見えざる部分”、それは理念、哲学です。これらが社員の意識、モラルを形成していきます。それが社員の意欲につながっていきます。これらの社員のメンタリティ、企業文化を重視しているかで格差が付く時代になったのではないかと思っています」

このように「組織の壁」を突破している成長企業経営者の視点を整理すると、“見えない部分”を重視することは企業成長には欠かせない要素であることは間違いと言わざる負えません。

逆説的に言うと、成長が鈍化している企業は、この“見えざる部分”の「理念、ミッション、ビジョン、バリュー(PMVV)」が不明確か、もしくは組織内に十分に浸透していないと考えるぐらいが適切だとも言えるのではないでしょうか。

PMVVが現場に浸透していないことが分かる営業マネージャーの発言
以前に、ある会社のコンサルティング現場の営業会議で、営業マネージャーからの以下のような発言がありました。

「契約率を上げるために、お客様に親身になれ」。

営業mtg中の一見もっともらしい発言のように聞こえますが、どこか違和感を覚えませんか?

この営業マネージャーが「お客様に親身になること」という「目的」を最上位概念として考えることなく、「契約率」という「目標」が最上位に捉えている発言です。「目的」と「目標」が完全に逆になっています。

こうした発言がマネージャーから出るのは、その会社の「目的(PMVV)」が組織に浸透していないからです。その間違った価値観がメンバーに浸透していきます。本当の意味で会社を伸ばす人財は育ちません。

目的と目標が正しく区別され、組織内にPMVVが浸透している状態であれば以下のような発言になります。
「お客様にもっと親身になろう。そうずれば(必ず)契約率は上がる」

お客様に役立つために、お客様に親身になって喜んでもらう。それが上位概念の経営目的であって、それを追求することがこの会社の存在意義であるはずです。
そして、自社の経営目的に近づいているかの指標、バロメーターの一つが契約率という目標数値になります。

だからこそ、プロとしてお客様に親身になるための技術を身に付けてスキルアップする。そうすることで必ず契約率が上がる。契約率が上がっていないことは、(経営目的である)お客様の役に立つ、親身になりきれていないからだ。だから、そのためのスキルを上げる努力をしよう、と考えます。

この2つの発言例は、言葉上ではわずかな差に見えますが、言葉の裏に隠された思想、意識、まさに“目に見えない部分”の差としては大きく、その積み重ねが企業間格差になっていきます。

PMVVが経営の「見えざる部分」。ここの明確化、浸透させることが重要
PMVVを整理すると以下のようになります。

「目標(例:売上、利益、契約率)」は数字、期限で表わされますので、分かりやすく、そこに意識がいきやすいです。その一方で「目的(PMVV)」は分かりにくく、目に見えにくく、意識がいきにくくなりがちです。こうした「見えざる部分(PMVV)」を組織内へ浸透させることは「組織の壁」を破るための経営者の重要テーマの1つになります。

御社は「理念、ミッション、ビジョン、バリュー(PMVV)」が浸透していますか?
PMVVの現場への浸透度を確認するために8つの質問をご用意いたしました。
ぜひチェックしてみてください。

満点が24点ですが、20点以上で合格点、14点以下だと浸透について大きな課題がありと考えられます。

PMVVの浸透は、社長が本気で重要だと思うことが必要不可欠で、これが浸透しているか否かがその会社にとって本当に必要な人財育成、幹部育成に大きく影響してきます。

次回は、今回の内容を踏まえて、「社長が会社の成長の壁となる❷」をお伝えしたいと思います。
最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございます。

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