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【今こそ守りの経営!】最近増えている“ホールディングス化”とは? 

ホールディングス化をきっかけに会社の業績をV字回復させる方法

本稿をお読みの皆様の中には、「最近知り合いの社長の会社が、ホールディングス化(※以下HD化と表記)したんだよね」といった会社も多いのではないでしょうか?ホールディングス制度は「持株会社制度」とも表現されますが、簡潔に申しますと傘下の会社の株式を一定以上保有している会社がホールディングス会社となります。

なぜ、上記のようなHD化を行う会社がいるのでしょうか?それは、HD化することで様々な経営上のメリットが得られるからです。船井総研でHD化をご支援させていただいている会社の「HD化した動機」を整理していくと、以下のような傾向となっております。

①事業承継・節税対策を期待して。
②事業別採算管理を導入したいから。
③M&Aの体制構築を目的として。
④組織体制を整備したいから。

上記①~④のHD化の理由ですが、実は「“守り”のHD化」「“攻め”のHD化」とに、分けられます。

まず①の「事業承継・節税対策としてのHD化」は「“守り”のHD化」に分類されます。HD化することで、節税を実現し、企業の収益性を高めていくことが可能です。中小企業におけるHD化については、従来は①の「“守り”のHD化」を目的とした場合が圧倒的多数でした。特に「創業者であるオーナー一族の節税目的がHD化の真の目的」といった会社が多かったのが実態といえるでしょう。しかし近年は、①の効果はもちろん期待しつつ、②~④にあるような「“攻め”のHD化」を意識している中小企業様も増えてきました。

例えば船井総研の会員企業様であるある地域の有力企業様では、創業者である会長から社長へと事業承継をするタイミングで、最初は節税を主目的としたHD化を進めていました。ただ「せっかくHD化を進めていくのであれば、守りの要素だけではなく“攻めの要素”も盛り込んだHD化を進めていきましょう」という船井総研のご提案に共感をいただき、「会社を成長させていくための“攻めのHD化”」に着手をしていきました。

具体的には、まず持株会社を設立し、創業者と創業者のご子息様を社長としたHD体制を構築。節税効果がでるスキームを構築しつつ、同時に「HD全体として、どんな会社にしていくか?」・「HDの傘下にどのような会社を新しく作っていくのか?」・「子会社の社長には、誰をアサインしようか?またその会社の幹部には誰がふさわしいだろうか?」といったように、今までは想像できなかったような“ワクワクする経営の長期ビジョン”を考えていきました。

こうした取り組みの結果、HD化のタイミングで新しい「2030年経営ビジョン」をつくり、新会社には創業者一族以外の社員を社長として登用し、幹部ポストにも新しい人材を登用するなど、今までの会社ではできなかったような、思い切った経営方針が実現していきました。このように上述の会社様では、HD化をきっかけに全社員が「この会社はHD体制になることでまだまだ成長していける会社なんだ」という認識を持つことができ、既存社員のモチベーションアップ及び新卒採用時の人材吸引力アップを実現することができました。

さて、このような成功事例は「一握りの優秀な会社でしか実現できないこと」なのでしょうか?答えは「No」です。「売上が一定金額以上に達している」「M&Aを考えている」「複数事業を展開している(またはしていきたいと考えている)」「拠点が複数存在している」「関連会社が2社以上存在している」といったような会社様であり、且つ「成熟化していく日本でも、更に成長し続ける会社にしていきたい」という強い思いがある会社様であれば、攻めのHD化により業績アップにつなげていくことは、十分可能なのです。

また船井総研としては、「攻めのHD化をすれば、もっと伸ばせるのに、もったいない…」というような会社を、可能な限り無くしていきたいと考えております。

今回、全4回に渡って「攻めのHD化」に向けて解説をさせていただきますが、本稿がHD化を契機に業績改善をしたいと考える企業様にとって、少しでも参考になれば幸いでございます。
なお次回のコラムでは、「攻めのHD化」に着手した会社で起きた「想定外の効果」について、事例を交えながら解説をさせていただきたいと思います。


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吉田 創
GM
入社以来、様々な業種・業態の中小企業様へ「企業価値向上」をテーマとした事業戦略の策定・現場への推進プロジェクトを展開。 これまでの累計担当プロジェクト数は500を超える。その経験を活かし、現在は中小企業の企業価値向上ステップを見える化する「経営品質診断」の開発責任者として、船井総研グループを横断して企業価値向上手法の普及に従事している。