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マクロな視点でミクロに対応する~価値観の大変革期の経営~

今回は「変革期にこそ成功する企業にとって必要な要素とは何かについて」お話をしたいと思います。

成功する企業とは、社会の変革期を的確に捉え、自社の置かれている業界がそこからどのような影響を受けるのかを理解し、的確に対応できる企業と言えます。

そして、その変革期をチャンスと捉え、新しい試みを始める企業はたとえ物価の上昇や不景気の中でも、着実に業績を伸ばし続けることができるのではないでしょうか。

成功する企業とそうでない企業との違いはいったいなんでしょうか?

それは、
1.業界に限らず世の中で起こる多くのことを俯瞰して見ることができる「マクロな視点」
2.マクロに把握した上で業界や自社の未来を予測し、今後の成功要因となるポイントが分かる「ミクロな対応」
3.仮にそれが業界や世の中の常識と外れているように見えても、その本質を掴む洞察力と、成すべきことを決定する「決断力」
4.それを具体的な取り組みレベルまで落とし込んで推進する「実行力」
 
という4つのポイントを持っているかどうかです。

例えば、現代は低炭素時代へ移行し始めるという大変革期にあり、多くの企業が経営を行っていく上でもこのことは大きな課題になっています。なぜならこれにより消費者の価値観が大きく変わる可能性があるため、この時点でそれへの対応にクエスチョンマークが付く企業は危機感を持った方がいいのかもしれません。また、変革期を捉えながら何も対策を打てていない企業も早急な対応が必要でしょう。

これを先程の4つの視点から見てみると、

1.については、P・E・S・T、つまり政治・制度、経済、社会、技術を総合的に捉える中で、炭素依存の社会に限界がきた現代において、低炭素化社会・持続可能な社会が求められていると言えます。

2.については、マクロな視点から時代のキーワードを敏感に抽出し、それがブームなのか今後求められる恒久的なキーワードなのかの見定めが必要です。例えば、エコやロハス、バイオエタノールなど、マクロな視点からの裏付けを求めることも必要でしょう。

3.については、変革期の新しい取り組みは往々にして世間の常識からは外れているように見られることがありますが、本質を捉えた上で、脱常識発想ができることも重要です。仮に環境に負荷をかけている商品があれば思い切って止めるという選択も一つの決断です。

4.については、決断した内容を、如何に自社の理念に組み込み、新たな商品・サービスに落とし込んでいくかを検討し、即行動に移していくという実行力も必要でしょう。

よって、この変革期の現代、企業経営において踏まえておかなければならないポイントは、「マクロな視点で原理原則を押さえる企業は安定し、ミクロな視点で時流適応する企業は成長する」という点と、「小さな市場の変化、ニーズをキャッチし、一気に変化することができる機敏性が生き残る要素となる」という点ではないでしょうか。

大変革期の今、この視点で自社を見つめ直してみるのはいかがでしょうか。
(この記事は2008年7月10日に初掲載されたものです。)