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流通小売業から読み取る今後ブランド力を発揮するポジションとは

1.自社の業界動向を知るだけでは足りない!ヒントは流通小売業にあり!
今日は今後の各産業の未来を予想するに当たり、何を参考にすべきかという観点から、流通小売業にそのヒントがあるという事をお伝えしていきます。今までも、この流通小売業が辿ってきた道と同じ道を他の産業、特に今ではBtoBのマーケティングにおいて当てはまることが多く存在しています。

今後の事業計画を検討していくにあたって必ず念頭には置いておかなくてはいけないキーワードが導き出されてきます。

流通小売業は現在ライフサイクルで言えば成長期も衰退期もとうに過ぎて安定期の2段階ほど先を歩んでいます。戦後高度経済成長の時代から人々の衣食住を支えてきた産業で生活の基本であることからありとあらゆる産業上の問題を経験してきた業種と言えます。

少し業界の変遷を辿れば、バブルの時代まではダイエーを中心とした大型店による大量生産大量陳列により並べれば売れるという時代を経てきました。その後コンビニエンスストア(以下CVS)という利便性の高い業態が現れそのパイを侵食していきました。

しかしCVSは定価販売を主体としている為その隙をつくかのように低価格化を打ち出したディスカウントストアが出現します。その代わり接客人員を要さない為サービス力は低く、店舗の清掃なども行き渡っていないような状態です。

その低価格競争の後には消費の多様化、細分化に対応するかのように専門店が伸びていきます。帽子ならあの店が日本一、傘だけならあの専門以上品揃えがあるところは無いという風にモノが買われる場所が分かれていくのです。これは皆様も消費者として体験したことなのでこの流通業の変遷の大きな流れはご承知の通りかと思います。

さて、では次のライフサイクル図をご覧ください。



前述しました通り、流通小売業はこの一番右の枠にも入りきらず更に先を進んでおります。

ここで注目していただきたいのが上記の図にある星印、「現状」となっている部分です。この位置は産業としてはピークの時を過ぎ、衰退期に入ってきた段階です。流通小売業で言えば需要を供給が上回りその中での競争が激化し低価格競争が加速していくタイミングです。

さて、このタイミングで流通小売業で現れた業態は何でしょうか?
それが通販です。今では市場規模7兆円を超える業態であり、7兆円とはコンビニエンスストアの全店舗約4万店の全ての売上を足し上げた額に等しいほどの規模です。

それが目に見える店舗という形ではなくデジタルやカタログの世界で消費が動いているのです。そしてこの通販という業態は当初はカタログから始まり今では完全にWEB・モバイルに移行してきています。カタログ通販は2009年時点で2008年からは2%のマイナス、2005年対比では8%のマイナス成長となっています。

今後2011年地上波デジタルの解禁、ブロードバンド技術の更なる発展、ハードディスク内蔵型テレビの普及によりテレビはネット化しネットはテレビの機能も兼ね備え、デジタルのインフラは更に整備されていきます。

しかしこれはあくまでBtoCの通販の話です。今ではモバイル通販をいかに拡大させるか、固定客を実現するかに取り組んでいるのが流通小売業です。ではBtoBのマーケティングではどうでしょうか。通販とはBtoCだけのものでしょうか。

BtoBにも当てはまることは明らかです。
文具の衰退期、つまり前述のライフサイクルの星印のところでアスクルが法人向け通販を開始し急成長を遂げ現在では1,900億円、後を追うかのように大塚商会も人的営業と通販営業の相乗効果を図り1,000億円の規模まで発展しています。この2社でオフィス関連用品市場の3割を占めるほどBtoBの通販で業績を拡大させているのです。

この5年ほどでは印刷業界の印刷通販が良い例です。同じく印刷業界もピークを過ぎ減少の一途を辿る衰退期産業です。厳しい価格競争に更に追い討ちをかけるかのように、営業マンを要さない通販モデルにより更に低価格なサービスを実現し、プリントパックやグラフィックなどが急成長し今では全国向けのCMさえ流しているほどになっています。

もっと皆さまが日常的に接している世界的な規模で言えば、グーグルがまさにBtoB通販と言えます。インターネット広告を買うのにグーグルの営業マンと接したことがありますでしょうか?

ネットから必要とされるキーワード広告を自分達が投じたい予算内で買うという流れであり、値引きも接待もそこには存在しません。


2.自社が位置する業界の未来予測のキーワード
さてここで立ち返っていただきたいのが、皆様の企業がライフサイクル上どこに位置しているかという点です。

うちが展開している産業は右肩上がりの産業だという方は中々いらっしゃらないのではないでしょうか。ほぼどの産業もピークを過ぎ、大手企業でさえも業績を落としてくる衰退期に位置してはいないでしょうか。 そして不景気という向かい風も受け、案件あたりの単価が低下し、しかし顧客からの要望は減るどころか増え、生産性は悪化の一途を辿っているという現状を抱えている企業が多いのではないでしょうか。

図にすると下記のような状態です。



この右上のゾーンでも今までは何とか商売が成り立ってきました。しかし今は案件あたりの生産性が著しく低下し粗利益はなんとか出ているが営業利益は出なくなってしまったという企業に多いのがこのゾーンで四苦八苦している状況です。

ここを抜け出すにはターゲットをシフトするか、ひとつひとつの仕事において営業マンをあまり介さずにできるモデルに転換する選択肢が迫られてきます。

そのひとつの手法が通販なのです。
その他衰退期に位置する企業にとって流通小売業から参考とすべきキーワードを以下にまとめます。

 【商品の変化】
  ■ 商品一番化を主眼とした専門化が拡大する

 【売り方の変化】
  ■ BtoB通販の出現
  ■ 通販はカタログから始まりWEBにシフトしていく

 【営業の変化】
  ■ コンサルティング営業か通販による低価格・高利便性の二極化が加速する

 【戦略の変化】
  ■ 大手企業は飽和市場においては買収戦略で拡大を図る(例:イオンの成長過程)
  ■ 中堅企業はグローバル化を推進強化する
  ■ 中小企業は絞り込んだ市場の中で専門性の高い一番化戦略をとる

人的価値をブランドの根幹に据えるにはレベルが更に高まっていきます。又、人的価値の代替として通販という業態においてブランド価値を創出していくかが課題となります。この選択肢が衰退期の産業においては迫られてくることが多いのです。
これらの大きな動きの中で自社がどこで強みやブランド力を発揮していくか、このマクロな視点と的確な決断をしていく為に流通小売業を始め他の業界にも目を向けて成長ストーリーを描くヒントにして頂ければと思います。

最後までお読みいただき有難うございました。