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「現状分析」への3つのアプローチ

事業戦略を構築する際に最も気をつけなければいけないこととは何でしょうか?我がグループではこの答えを「5つのパラメータ」と呼び、各企業のご支援に役立てています。具体的には、

業績向上=現状分析×事業戦略×実行戦略×展開×定着

という数式で表しています。
つまり、「現状分析」から「定着」までのそれぞれをきちんと策定することが事業戦略構築の際に最も気をつけるべきこと、ということになります。
また、この式はすべてのパラメータが掛け算でつながっていますので、ひとつでもパラメータがゼロになってしまうと業績向上には結びつかないということをも意味しています。さて、今回はこの中から「現状分析」の重要性についてお話ししたいと思います。

さて、「現状分析の解説をする」と聞くと、読者の中には少しがっかりした方もいらっしゃるかもしれません。「現状分析なんて、今のウチの会社の八方ふさがりを証明するだけか、トップに説明するためにとりあえずお義理でやっておくためだけのものじゃないか」と。

実はそうではありません。「現状分析」にはとても大切な意味があるのです。その手順を簡単にご紹介しながら説明を進めましょう。

「現状分析」は一般的に3つの方向からのアプローチがあります。一つは政治分析。二つめは自社を取り巻く経営環境(ミクロ環境)からの分析。そして三つめは自社内の分析です。

ミクロ環境分析は「競合状況」「売り手(仕入れ先)との力関係」「買い手(顧客)との力関係」「新規参入の可能性」「代替品の可能性」の5つの側面から考察を進めますが、これ以外にも忘れてはいけないものがあります。「業界構造の定量的理解」です。業界構造を縦軸(サプライチェーン)と横軸(自社・競合プレイヤーにおける収益構造)のマトリクスで、サプライチェーン上どの段階でどのくらいのコストが発生し、また、収益構造上それぞれのKPIでどの程度のレバレッジが効くのかを見ていくのです。
(このKPIについては当メルマガ第1号にてすでにお話ししたとおりです)

これにより明確な業界構造を理解することができ、さらに第一のマクロ環境分析で判明した市場のトレンドと、第三の自社の要因を掛け合わせることにより、根拠に満ちた現状と定量的な今後の業界動向の予測が可能になります。KPIに分解された定量的な将来にわたる業界構造がわかれば、次に続く事業戦略や、より具体的な実行戦略への大きな橋渡しになることは賢明な皆さんならご理解いただけると思います。

このように「現状分析」は決して「八方ふさがり」を証明する道具などではなく、成長戦略を構築する上でとても大きな意味があるものといえるのです。

今号では「現状分析」のみをお話しさせていただきましたが、次に続く「事業戦略」から最後の「定着」までのパラメータを全体的に概説したセミナービデオ(60分)を1本5250円(送料・消費税込)で販売させていただくことになりました。「5つのパラメータ」が今ひとつよくわからないという方々の声にお応えして作成したものです。お求めやすい価格になっておりますので、全体像を理解したいという方はぜひご覧いただきたいと思います。
興味をお持ちの方は下記の「【実践経営の基礎】業績向上のための事業戦略立案~全体概要編~」の欄をご覧ください。
(この記事は2008年4月17日に初掲載されたものです。)