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店舗経営指導員(SV)について

先日(4月24日)、大手チェーン企業の経営陣の方々にご参加いただき、セミナーを開催いたしました。内容は、私のクライアント企業であるニューデイズに関する活性化プロジェクトについてです。

2006年10月よりスタートしたプロジェクトも本年4月より3年目に突入しました。当プロジェクトにおいて継続して強化してきたのが SV です。

約360店舗あるチェーン企業であるため、本社施策を現場に徹底させるには、SV の強化が必要不可欠でした。プロジェクトでは、SV 強化に向けて数々の研修制度を実施してきました。

※詳細については、別途ご連絡いただけますと参考資料等を送付させていただきます。
資料のご請求はこちらまで ⇒ kiyoshi-kasai1025@funaisoken.co.jp
「SV の役割(ミッション)とは?」

大手チェーン企業の経営陣の方々から、このような質問・相談を受けるケースが増えてまいりました。SV の役割には大きく2点あります。

1. 本部施策の実施・情報周知・コントロール(伝道師)
2. 店舗コンサルティング(コンサルタント)

■ 伝道師として

チェーン本部施策を漏れなく全店で展開することです。統一の看板・ブランドである以上、本部施策の漏れは許されません。お客様からすると同じ看板なのに、別の施策を行っていると「不信感」「不安感」を覚えるものです。

本部の立場からすると、取引先との交渉力に影響するため、店舗での施策徹底度強化は非常に重要です。

ただ単に、本部施策を店舗に周知するだけであれば、メールでも、FAX でも可能です。

なぜ SV でなくてはいけないのか? それは、SV が店舗の状況に合わせて本部施策を「翻訳」する役割を担っているからです。店舗には責任者(店長、経営者)がおり、自分自身の考えで店舗運営を行っています。

店舗ごとに考え方や、条件が異なっています。そのような状況下、一律の本部指示では、実施率が低下してしまいます。店舗責任者からすると「また、本部から言ってきたよ」と冷たい反応になります。

SV が店舗の現状に合わせて本部施策の実施方法を翻訳することにより、個店事情に合わせた施策となり、徹底度が増すのです。

■ コンサルタントとして

SV は、担当店舗の業績・収益を改善する役割を担っています。店舗の状況を客観的に確認し、数値データを分析し、問題点を見つけ、仮説を立て、改善策を実行します。

我々、経営コンサルタントとの大きな違いは、最後の「改善策の実行」が業務の範囲として入ることです。SV は、自身が考えた改善策を店舗責任者に説明し、納得してもらい、一緒になって実行する役割を担っています。店舗の立場に立ち、お客様の立場に立ち店舗活性化を行っていきます。
以上の2点が SV の大きな役割です。

しかし、現実問題として、本部からの伝道師の役割と、コンサルタントの役割は矛盾する施策となるケースが多々発生します。SV 当事者としては、このようなケースが発生するたびに悩み苦しむことになります。

私の考える SV の役割は「伝道師」です。コンサルタントとしての役割は、言わば、店舗活性化を通じた店舗責任者の【信頼】を勝ち取るための手段なのです。店舗責任者の信頼を勝ち取ることができた SV は本部施策の徹底度がグングン向上してくるものです。

店舗側からすると「いつも世話になっている○○ SV に恥はかかせられない」という心理が働きます。そのため、私の SV 強化施策提案には、優先順位があります。

(1)担当店舗の活性化
(2)店舗責任者とのコミュニケーション強化、信頼関係強化
(3)本部施策実施度の向上(各種相対比較検証制度)

本部・ SV ・店舗の強化を図るには SV 強化策が有効ですが、時間がかかるものです。じっくりと腰を落ち着けて、経営陣の意思を統一し、中期的な視点での取組みをお願いしたいと考えています。
(この記事は2008年4月30日に初掲載されたものです。)