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本を出して業績を上げる方法 2 ~どうすれば本を出すことができるのか?~

本は出すことは簡単です。本を出すだけなら簡単です、と言った方が正確かもしれません。

出版には、「自費出版」、「ビジネス出版」、「商業出版」の3種類があります。
「自費出版」であれば、自分で原稿を書いて出版社に持ち込めば、
実費はかかりますが、100冊、200冊の本はすぐに作れます。
持ち込んだ出版社が自費出版の書店ルートがあれば、本屋に並べることもできます。
「商業出版」の場合は、みなさんが書店で見かける多くの本で、
売れると見込まれた著者が出版社の編集者に声をかけられ上梓しているものです。
この著者が出せば最低1万部のマーケット見込みはあるな~、
このテーマであればあの専門家に書いてもらうとヒットするのでは~など、
出版社として利益を期待できるものです。
船井総研が依頼を受ける出版というのは、「ビジネス出版」です。
著者から本を出したいという依頼を受け、その出版を通して、著者の事業の業績を上げることを行います。
いわゆる出版プロデュースのお仕事で、前回も書きましたが、
経営コンサルタント会社なので、本を出すことは目的ではなく、
あくまで出版をツールとして活用し、ブランドづくりや商品を
売り出すなどの経営メリットを創り出すことが目的です。
ただし、この3種類の本が並んでいても、一般的には、見分けはつきません。
勿論、その道のプロが見ればほぼわかりますが、本を出すことに変わりはないので、
そんなことは多くの人にとって何の問題もありません。

それでは、本を出すために最強のルートは何か?
そう尋ねられたら、それはズバリ人脈ですとお応えします。
特に、売れている著者の紹介が最強です。売れっ子から紹介を受けると、担当編集者はお断りしにくいものです(笑)。
ただ、そんなスーパー人脈がなくても、出版界に人脈のある方でも大丈夫です。
つながることができれば、一つのきっかけになるからです。
もちろん、原稿を準備し、熱いラブレターを出版社に送るのも一手です。
原稿内容が素晴らしければ、編集者の目に留まります。確率はかなり低いですが、
そのルートで世の中に出た知人もいます。
それ以外もたくさんルートはありますが、一般的には、実費をかける方法です。
自費出版にするか、ビジネス出版にするか。それだと確実に本を出すことができます。

では、どうして、本を出すことに実費が発生する場合があるのでしょうか?
答えはシンプルで、本はなかなか売れないからです。
ビジネス書の90%は初版どまりと言われていますが、出版するたびに赤字であれば、出版社はつぶれてしまいます。
事実、出版社の業界は本当に大変で、どんどん減っています。
ビジネス書の初版数は3000部以上が一般的ですが、中堅出版社の場合でも3000部を出版するための原価は200万以上かかりますので、
編集者の人件費を加味すると、300万以上の費用は最低限発生します。
本1冊1300円とすると、3000部売れて1300円×3000部=390万。書店に7割で卸したとして、273万の売上。
300万以上の経費に対して、売上273万だと、▲27万以上の赤字になるわけで、ほとんどの本が初版どまりだとすれば、1冊出して▲100万以上の赤字は珍しくないのです。

大手出版社にビジネス書を依頼した場合、700~800万、1万部で1000万近い実費が必要となる場合がありますが、
良い本にするために、また、売れる本にするためには、
丁寧なプロセスが必要で、かなりの費用がかかってしまうのも仕方がないかもしれません。
3年以上前になりますが、弊社も人気出版社と組んで、
業界常識の半分程度の費用のビジネス出版を企画しました。
お試しであったため、限定3社でしたが、結果的にすべて業績向上につながり、ホッとしました。
ただ、業績もさることながら、何より、本が出来上がった時の著者の喜ばれる姿が印象的です。
皆様、それぞれの道で大活躍されている方ばかりですが、子供のように喜ばれる方もいらっしゃいました。うれしい限りです。

次回以降は、無名な方が有名になった事例や本づくりとマーケティングの関係などを紹介していく予定です。