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地域を変える反転のシナリオ シリーズ【2】「地域活性化とは何か?」

このコラムを目にしたあなたにこんにちは!船井総合研究所パブリックイノベーションチームの伊東威(いとうたけし)です。第2回の今回から本格的に「地域を変える反転のシナリオ」について記します。どうぞよろしくお願いします。

■地域活性化とは何か?
あなたは「地域活性化」をどう定義しますか?全ての物事は「定義」が曖昧だと現象面に左右されブレやすいものです。私は「地域活性化」を、「医(医療・保育・介護)職(雇用・やりがいのある仕事)住(住まい)の基盤整備と文化的(人間らしい)生活の実現で、そこに住む人々が物心両面の安心を得られる地域をつくること」と定義しています。そして、この定義に基づいた取り組みの主人公こそ「中小企業経営者」と実感しています。

■地域活性化の入口は「中小企業振興政策」
私がご縁をいただいた多くの中小企業は、経済的側面では、生産活動を通して「外貨獲得」「域内循環」を行なうとともに、雇用を生み、労働の対価として「賃金(福利厚生)」を支払い、納税を行なっていました。同時に、文化的側面では、社員とその家族のより良い暮らしを支え、仕事を通じた人間的成長の機会をつくるとともに、行政による年間事業推進の中心的役割を果たし、学校による職場体験やインターンシップの受入にも積極的に取り組んでいました。 私が提供するコンサルティングは、こうした取り組みを「点(個別事例)」のままにせず、「線」で結び、「面(地域全体)」で展開するための「中小企業振興政策の策定と実行の支援」です。

■地域活性化の出口【1】「産業観光」
私は、具体的な実行の方向性の一つとして「産業観光」を提起しています。 「産業観光」は、もともと東海旅客鉄道初代会長の須田寛氏が提唱したもので、一般的には歴史的・文化的に価値がある産業文化財や産業製品を観光資源とするものです。私はこの「産業観光」を、もう少し広い意味で捉えています。すなわち、その地域の中小企業そのもの、言い換えれば生み出されている商品やサービス、活躍する人材、その中心である経営者を「観光資源」と捉えてはどうか?ということです。株式会社船井総合研究所でも「クリニック(企業視察ツアー)」という形で行なわれているものを、「地域独自の産業」として構築するイメージです。

プロデュース機能さえ伴えば、莫大な投資は一切必要ありません。従来型の「観光のために産業をつくる」発想ではなく、「今ある産業を観光化する」発想です。実現すれば、地域の中小企業の皆さんの対外発信力の強化にも繋がりますし、何よりも経営者や社員の方々の自信と誇りになります。さらに、将来的には新たな地域間の企業同士の交流と連携や、UターンIターン及び移住定住の促進に発展する可能性を秘めていると私は考えています。次回は、地域活性化の出口【2】「地域社会共育」について記してみたいと思います。

【著者プロフィール】
伊東 威(いとう たけし)
株式会社船井総合研究所 パブリックイノベーションチーム
前職で全国4万4000名、宮城県で1000名の中小企業経営者団体にて全国最年少の事務局長に就任。県内各地の中小企業経営者および社員向けのセミナー企画運営を手がけるほか、行政や学校や商工団体と中小企業政策やキャリア教育プランなどの策定・実行に取り組む。その後、株式会社 船井総合研究所の「パブリックイノベーションチーム」への配属を志願して入社。
得意分野は、産学官の強みや特色を活かした中小企業・小規模企業振興政策の策定・実行支援や地元中小企業と学校で連携してのキャリア教育プランの策定・実行支援。