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現場におけるマーケティング[マーケティング戦略・営業戦略]

今回は、現場におけるマーケティングについての取り組みをご紹介させていただきたいと思います。

マーケティング戦略と言うと、現場では重たく感じるかもしれませんが、実際の業務に落とし込んでみると思いのほか当たり前のことをしっかりやることであることに気づきます。
マーケティングの基本はターゲットと4P(プロダクト、プライス、プレイス、プロモーション)と言われており、原点はターゲットになっています。

ターゲット選定をした場合と、ターゲット選定を全くしない場合を想定していただくと理解しやすいと思うのですが、法人営業の現場でターゲット選定を全くしないとしたら、かなり無駄な営業活動が発生してしまいます。
本来は効率的かつ効果的に、受注の可能性が高いと思われる企業を最初から狙いすましてアプローチし、行動の無駄を削減すると同時に効果的な活動ができるようにしていくことが必要なのです。
ターゲット選定をしっかりと行うことにより、受注確率が高くなる、攻略の糸口が見つけやすくなる、短時間で効率的に営業ができるといったメリットがあります。

小売業のようにBtoCモデルの場合には、ターゲティングのウエイトはさらに向上します。店舗に来てもらいたい顧客を前提として、商品、売場を整えていくことが基本になりますので、ターゲットが見えていないと展開の一貫性が保てなくなります。国内流通業においては元気の良い専門店が増えていますが、これはターゲットが明確な店舗が成果を上げていると言えるでしょう。

マーケティングの基本は顧客を理解し、顧客のニーズに合わせて販売活動を仕掛けていくことにあります。逆に考えると、顧客がわからなければニーズも見えてきませんね。顧客を様々な角度から理解していく姿勢が非常に重要です。今回は同じ過ちをしていた海外メーカーの事例をご紹介させていただきます。

【海外メーカー事例】
現場ベースでマーケティングを考える場合には、誰がターゲットなのかをはっきりさせることが必要になります。
海外のあるメーカーで、「プロモーションの反応が極めて少なく、どのようにしていけば売上が上げられるのか?」というコンサルティングテーマをいただきました。
国内環境が厳しく、輸出を強化したいというトップに対して、実際の顧客はどのような特性を持っているのかを再整理していくことをご提案しました。
国内市場は飽和状態と認識されていたのですが、実際にターゲットを確認していくと、まだまだ浸透しきれていないことがわかってきました。
アンゾフのマトリクス(関心のある方はインターネットで検索してくださいね)を使用し、どのブロックのテーマが現在の自社にとって重要なのかを確認し、既存商品を既存顧客(自国内顧客)にさらに販売することが必要であることを確認しました。
同時に、過去のプロモーション内容を検証すると、取り扱い業者に対してはインパクトのある内容になっていましたが、エンドユーザーにとってのメリットが不明瞭であったことが判明しました。
これに対し、営業担当を全員集め、エンドユーザーが対象商品に対する持つ不安をブレーンストーミングで出し合い、それらを解決していくシナリオを考えることを進めていきました。
これらの一連の活動を通じて、現場で取り組むべき業務や、プロモーションキーワードが鮮明になり、次のアクションをどうすべきかが、明確化しました。
これらの取り組みは、市場浸透戦略を深めていくマーケティング戦略を展開していくことになります。

この会社の問題点は、自社のターゲット分析がしっかりきれていなかったために様々な不具合が発生していたことにあります。
努力がカラ回りしないようにするためには、自社の顧客がどのような特性を持ち、どのようなニーズを持っているかを明らかにした上で、どのくらいのシェアが獲得できているのかを確認することが基本になります。
環境や文化の異なる海外企業でも、マーケティングの原点は同じです。
国内であれば無料の情報も多いので、可能な限り分析して、きちんとしたターゲティングを進めてください。