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『もっと人がいれば・・・もっと予算をかけられれば・・・がもたらす思考停止!』

「今期もギリギリの人数(予算)で、結局目標を達成することが出来なかったのに、来期はさらに人数(予算)を減らされることになって…しかも、さらに高い目標を掲げるなんてメチャクチャですよ。絶対に達成できるはずありません」特に業績の芳しくない企業において、中堅幹部の方々から出てくるこんな不満、皆さんも周囲で耳にしたことがあるかも知れません。

確かに、置かれている状況が厳しいのはよくわかります。今期の目標を達成することが出来ない…とは言っても、自分自身もメンバーも決していい加減な仕事をしているわけじゃない…いや、それどころか結構頑張ってるように感じる…だけど、結果が伴ってこないのは自分たちの責任だけじゃないはずだ。このように考えてしまうのも仕方ないのかも知れないとも思います。

しかし、一方でこのように思うのです。「人がいないから出来ない」、「お金が使えないから出来ない」などと本気で考えてしまったら、その対策は「もっと人を自部門に入れてもらうこと」、「使える予算を増やしてもらうこと」になってしまうわけで、結果として思考停止状態に陥ってしまうのではないか、と。本来、考えなければならないことは、「この限られた人員と限られた予算でいかに高い目標を達成するか」という1点に絞られると思いますし、そのように考えるからこそ、「もっと工夫できるところはないか」、「もっと改善できるところはないか」と論点を展開していけるのではないでしょうか。

だからこそ、思考停止に陥っているような状態が非常にもったいないと思うのです。このように、もったいないと思うことが、実は結構多かったりします。我々は、講演等の場でクライアント企業が成功している事例を紹介したりしますが、講演終了後の名刺交換で感想を聞くと、次のように答が返ってくることも少なくありません。

「大変興味深く聞かせていただきましたが、私どもの業界はやや特別なところがあるので、真似をするのは難しいと思います」
「ご存知の通り、私どものエリアは特殊なので、なかなか思うようにはいかないでしょうね」

このように、「ウチの業界は特別…」、「ウチのエリアは特別…」といった枕詞を使いながら、取り組むこと自体が難しいというコメントをいただくのですが、これらも明らかに思考停止に陥ってしまう言葉だなあと感じるのです。さて、なぜこのようなテーマを取り上げているかを説明しましょう。我々のクライアント企業には、大手、中堅、中小、零細とさまざまな規模になりますが、どちらかというと大手、中堅規模の幹部に思考停止が多いような気がします。

それも致し方ないことで、今までよりも少ない人員や予算という状況になると、「それはないでしょう」という気持ちになってしまうようです。しかしながら、少し視野を広げてみれば、もっと厳しい戦力で戦っている企業はたくさんあります。そもそも、どんな規模の企業であっても、自社が有する限られた経営資源(ヒト・モノ・カネ)をどこに使うのかを考えながら戦っているわけで、そこに考えを巡らせることができると、「もっと○○があれば…」の思考停止を防げると思います。まずは“気づく”、それだけでも変化に向けた一歩になるのではないでしょうか。

川原 慎也
株式会社船井総合研究所 上席コンサルタント
経営者・幹部様向け/攻めるPDCAマネジメント・顧客満足度アップ
外資系自動車メーカーにて営業、マーケティングなどを経験したのち、1998年船井総合研究所に入社。年商1兆円以上の大手企業から社員3名の零細企業に至るまで、企業規模や業態を問わず幅広くコンサルティングを行っている。 PDCAを切り口に現場の行動に変化をもたらし、企業を新たな成長のステージへと導くコンサルティングが近年高い評価を獲得。