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オムニチャネルは隙間時間帯の注文をかっさらっていく

広告業界の資料を見ればよくわかるのですが、年々テレビ広告のウェイトが低下してきています。瞬時に多くの視聴者に商品情報を伝えることができるテレビ広告は長らくメディア広告の王者だったわけです。広告を視聴しなければならない代わりに多彩な番組を無料で視聴できるテレビの仕組みはFREEの概念の先駆けでもあり、この仕組みのおかげで近代社会は豊かさを増し大衆の消費活動も大いに喚起され経済の発展にも大きな貢献をしたことは間違いありません。

近年では深夜時間や専門放送チャネルなどによりTVショッピングも興隆してきましたが、そのTV視聴のスタイルがTV設置場所の自宅やホテルを中心だったのに対し、モバイル型のPC、スマホがいつでもどこでも画面を見ることができるため、総トータルの視聴時間でTVが劣勢になることは自然の理といってよいでしょう。特に近年の処理能力の高い高画質スマホはいつでもどこでもサクサクとインターネット接続し望みの情報にアクセスすることを可能とします。

従来のPCを中心としたネット販売では機材操作可能時間の関係から、夕ご飯後から深夜までの一息ついたのちの注文が多数をしめていたわけですが、スマホやタブレットはまさに仕事や通学の移動時間帯、昼食夕食時間中、順番待ちの隙間時間などの細切れ時間にでも十分に商品検索、選択、注文という作業をこなすことができます。

そのため店頭で商品を見た直後にネットで注文、雑誌を読んでいる最中に検索し注文、食事中に出た話題の商品を探して注文、趣味関係の口コミ情報を呼んでいるうちに注文したくなって検索などとまさに24時間365日の注文可能時間帯の制約の壁を取り払いました。この注文体制に最速お届け体制を実現する物流の高度化が組み合わされたとき今まで体験できなかったような“便利な快適買物状況”が構築されます。

例えば仕事で午前中に必要になった文房具がお昼休みの後、事務所に届く、午前中のイベントの会場下見中に気が付いた不足資材が午後には届けられるというようなことさえ可能になってきているのが現在の状況なのです。買物に必要な移動コスト(時間、交通費)さえ節約できることから、消費者に対しても大きなメリットがあります。そしてオムニチャネルが伸びれば伸びるほど旧態依然としたビジネスはどんどん売上を侵食されていくのです。