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地産地消でコスト削減とサービス満足度を高める

最近の食品業界では、国産間競争が一段と激しさを増す様相を呈しています。その要因の一つには、やはり中国を中心とした東南アジア諸国における人口急増に対する、食糧不足からくる世界的な食料資源の買付の競争激化があります。この影響をまともに受けているのが、従来、輸入依存型で成長してきた企業や、海外に生産拠点を置き、商品開発に取り組んできた日本のメーカーや消費者になるのでしょう。

携帯電話のガラパゴス化に代表されるように、日本の消費者のニーズは、世界的に見ると非常に多様化し、繊細な感覚を持ち合わせています。この日本特有の繊細な感覚こそが、商品の付加価値にも繋がり、世界的にも高品質なモノづくりに繋がり、品質面における世界的な評価にも繋がってきました。しかし、世界的に食料資源の調達競争が本格化した今、「日本の繊細な感覚」自体が有る意味、諸刃の剣となり、日本国内における価格高騰に繋がっています。

生産側からすると、完成度の高い商品つくりほど手間暇のかかるものはありません。食料の供給量が限られている中で、生産側としても売上高と利益の確保は必要なものであり、いかに効率よく商品を生産できるかが、今後も求められます。これはどの国、どの地域に行っても変わらないはずです。その様な状況の中、海外の産地やメーカーからすると、繊細な感覚を持っている日本の消費者向けのモノ作りは、非常に非効率なものになってしまいます。

消費者側の視点に立つと、高品質な商品や美味しい商品への期待は依然として高く、完成度の高い商品を期待する傾向はこれからも変わらないと思います。中国、インドネシア、マレーシアといった経済成長率の高い国では、商品規格の多少のばらつきがあったとしても、一定水準以上の「美味しさ」や「品質」が担保出来れば、消費者は不満を抱くことはありません。前述の通り、それ以上の品質や規格を期待する日本への出荷は、生産側からすると、少し困った存在になりつつあります。

限られた経営資源の中で、生産性を高める為には、手間暇を掛けずにモノを作り、出荷する仕組みを作ることが出来なければ、企業としても十分な利益を確保できません。世界的に食料資源が限られている中で、一定の水準以上の品質で満足を得てきた消費者が、満足度のレベルを簡単に下げることは難しいのは言うまでもありません。商品満足度の基準が比較的低いアジア諸国が、限られた資源を強気で、かつ高値で買い取る時代に、日本だけが従来の基準で、安価な価格で商品調達を追及し続けることはもはや限界に来ているともいえます。

では、どうするのか?個人的には国内回帰、地場回帰こそが、その問題を解決する一つの切り口になるはずです。物流費や人件費が高騰している中で、従来と同水準での費用をかけ、モノを作りや販売体制を構築するよりも、現地で原料を調達し、現地で生産する方が生産コストは低減できます。現地で生産した商品は、現地で消費する。この流れこそが、これからの日本の食糧問題を解決するヒントになると思います。
食品だけでなく、人件費、物流コスト、燃料費が高騰する時代においては、どの業種においても「地産地消」が、一つの成功モデルになるのではないでしょうか。