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リサーチ後のアウトップットにこそ価値がある![マーケティング戦略・営業戦略]

リサーチを行った後の仮説検証、考察についてお伝えさせていただきます。

リサーチ業務を行うと多大なデータが入手できるため、それらを集約していくことで業務が完了したと満足してしまうことがあります。これは経験が少ないほど陥りやすいワナですが、リサーチ業務が難しい内容であれば、ある程度の経験を持っていたとしても、このような事態に陥ってしまうことがあります。

しかし、第20号(2005年2月8日配信)でお伝えしました通り、そもそもリサーチ業務は「ある仮説を検証したい」がために行うものです。リサーチによって収集した各種データは、所詮はただの目に見える事実・現象です。視点さえ決めてしまえば誰でも収集することができるものです。

大切なことは、収集した「データ」を「情報」に変換すること、つまり、収集した事実から「何を読み取るか」「何が言えるか」を考え、その結果をアウトプットすることです。
ただデータを収集するだけでなく、それらを用いて仮説を検証することがリサーチ業務の「ゴール」といえます。
またリサーチ業務を進めていく中で、多くの場合、当初の仮説とは別の事象を検証できそうであったり、仮説検証とは直接関係ないデータが拾えたりすることがあります。そのため、検証したい仮説とは別の視点からデータを読み、そこから何が言えそうかを、考察してまとめることも当然必要になります。

このように、リサーチ業務においては、収集した事実からその事実の裏にある背景を考察することがその真髄であるといえます。そして、考察を行うにあたり最も重要なことは、得られた事実に対してそれを「何故?」と考えることです。

たとえばコンビニエンスストアの店舗リサーチを数店舗行い、
①同規模(面積)の他業態に比べて店員が少ない
②雑誌は必ず外から見えるウィンドウ付近にある
③女性誌の背中にある什器には必ず化粧品が置いてある
といった事実が確認できたとします。

冒頭にお伝えしました「整理するだけ」で終わってしまう場合は、①~③の事実をそのまま伝えることを指します。
もしこれらが、いくつかの店を見るだけでは確認できないようなことであれば価値があることなのでしょうが、そうでなければ「知ってる」の一言でつき返されてしまうでしょう。

「考察」は、一つ一つの事実に対して「なぜ立ち読み客が店外から見えるようにしているのだろう」と、「なぜ?」を繰り返しながら、「人はお客さまがいないお店には不安で入りたがらないから、安心して入店できるように立ち読み客を店外の人に見せているのではないか」と再度仮説を構築していきます。さらに実際に入店率に差異が見られるかどうかを再度リサーチし、検証し、新たな仮説を構築し・・・、とリサーチ業務は以下のようなサイクルを繰り返し行います。

 ■仮説構築←―
    ↓   |
 ■リサーチ  |
    ↓   |
 ■仮説検証――

皆様も、リサーチを行うとき、またはリサーチ会社・コンサルティング会社の選定を行うときは、クオリティやコストを重視するのはもちろんですが、そこから「何を導き出してくれるか」に関わる「仮説構築力」「仮説検証力」を重視されることをおすすめします。
(この記事は2008年5月9日に初掲載されたものです。)