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知らずにヒットは作れない! 新商品開発のコツ[マーケティング戦略・営業戦略]

企業にとって、未来の売上を担う重要な要素の一つが「新商品の開発」です。商品のライフサイクルが短くなる中、現在売れている商品であっても消費者から飽きられ、売上が落ちていくことから避けられません。そのような中、企業としては継続した「新商品開発」の取り組みは極めて重要性を増してきていると言えます。今回は「新商品開発」についてよく聞かれる質問をもとに以下、具体的に整理していきます。

「新商品開発の取り組みはなぜ、継続しないといけないのですか?」
確率論で言うと、新商品のほとんどはヒット商品にはなれません。食品業界ではヒット商品になる確率は100に1つとか1000に3つなどと言われるくらい数多くの商品が開発され、そして消えていきます。よほどの幸運に恵まれない限り、開発した商品がいきなりヒットするなどということはありませんので、継続して取り組まない企業がヒット商品を出せる確率は非常に低くなるのです。

「ヒット商品開発秘話」等の特集記事は参考になりますか?」
読み物としては面白いのですが、参考にはなりません。その理由はヒット商品の成功理由は後付けになることが多いためと、実際にあまり携わっていない人が取材をうける場合があるためです。私も以前、大手メーカーで商品開発実務を担当していたことがあるのですが、商品開発の実務にほとんど携わっていなかった部署が取材を受けている場合をよく見かけました。

「新商品を開発する際の最も重要なことを教えてください」
重要なポイントとしては、「アイデアの量」「スケジュール」「女性の登用」「コスト」があげられます。
「アイデアの量」とは新商品のアイデアを数多く出すことです。1つの商品を開発する際には、最低100個以上のアイデアを出し、絞り込んでいくのが良いでしょう。そのためにも、経営者、商品開発担当者はもちろん、全社員を巻き込んでアイデア出しをする体制を作ることが望ましいと考えています。そのことによりアイデアが多く集まるということだけではなく、商品への関心が高まるというメリットも発生いたします。
「スケジュール」とは開発スケジュールを定型化し、遵守することです。商品開発はアイデア出しから商品化まで全プロセスを開発前にスケジュール化することができます。外部の企業も巻き込んで進めていく作業ですので、事前にスケジュールを決め、共有しておくことでスムーズに業務を進めていくことがで
きます。また、スケジュール管理には女性の協力を仰ぐと効果的です。私の経験からですが、女性は一度決まったスケジュールを非常に大切にしますので、開発チーム内に女性がいることは非常に重要な要素です。
もちろん、「女性の登用」はスケジュール管理といった面だけではなく、発想力、消費者視点の提供、柔軟なアイデアといった点で極めて重要です。役職に関係なく、女性の声に耳を傾ける企業は商品開発力に深みを増します。
「コスト」は開発初期段階である程度、詰めておく必要があります。商品化がほぼ完成に近づいてからコストを確認しても手遅れになりますが、意外に開発に不慣れな企業は、後追いでコスト確認を行ってしまう場合があります。

「新商品を開発する際に必要な心構えはありますか?」
「開発した商品に対する他人の批判は気にしない」ことが大切です。商品開発は実務を経験した人にしか、その大変さが理解できないといった側面があります。出来上がった商品を見てから「批判する」というのは簡単なことですが、その批判をしている人間も変わりに素晴らしい商品を開発できるわけではありませんので気にしていては体が持ちません。また、一方で、不思議なことにヒット商品が出ると社内で30人くらい「実はあのヒットした商品、成功に導いたのは俺なんだよ」と触れ回る人達が現われます。開発担当者としては呆れるばかりですが、これも現実です。

新商品開発に関しては、まず社内の開発体制をしっかり整備することから取り組んでください。「ヒット商品への道は一日にしてならず」です。
(この記事は2008年4月30日に初掲載されたものです。)