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エンターテインメントを活用した企業価値の高め方

こんにちは船井総合研究所の小林昇太郎です。

あなたにとって、お気に入りのミュージシャンのライブコンサートや、アニメなど各種映画の果たすべき役割とは何でしょうか。

おそらく多くの方は、コンサート、映画と聞いて、それらは娯楽で、我々が楽しむための手段といったイメージを持たれる方が多いと思います。

しかし、このエンターテインメントを利用することが、あなたの企業や扱っている商品の市場での認知度を高めたり、また企業そのものの市場価値を大きく向上させていくための手段とすることができることをご存知でしょうか。

例えば映画を活用した中での企業プロモーションの場合、通常では映画本編の前や途中にCMを差し込むといったことは、これまでも行われていますが、そういった類いのものではありません。

今回は映画の中で企業価値を高めるための具体的な手段として、「ネーミングライツ(命名権)」、「プロダクト・プレースメント」といった代表的な手段を過去に実際に制作されたアニメ映画を例にとってご紹介したいと思います。

■ ネーミングライツ(命名権)

先ず、「ネーミングライツ(命名権)」ですが、これは映画のタイトルの命名権を企業が購入するということです。

以前に上映された『秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE II~私を愛した黒烏龍茶~』(以下『鷹の爪II』)の映画では、この「ネーミングライツ』が一般の企業に販売されました。

実際にこれを購入したのは、サブタイトルの中にも商品名が出ている通り、サントリーです。
サントリーは、この「ネーミングライツ」を購入し自社の主力商品である「黒烏龍茶」を映画のタイトルに組み込むことで、この映画を広告宣伝するあらゆる、TV、雑誌、新聞、インターネット、ラジオといった情報媒体を通して、広告宣伝することが可能となりました。

もちろん、映画のタイトルだけに商品名を入れ込むだけではなく、次に説明をする「プロダクト・プレースメント」といった手法をも活用しながら、映画の制作段階から、このタイトルで使われた商品とストーリーを関連させていくことを行っています。

■ プロダクト・プレースメント

「プロダクト・プレースメント」とは、映画の本編の中で、企業名や実際の商品名を広告宣伝していくことです。

この手法そのものはこれまでも使われてきましたが、映画の本編の中での企業や商品の露出度は、これまで映画業界の慣習等からも、それほど高いものではありませんでした。しかし、『鷹の爪II』では、敢えてこの商品の露出度を全面的に打ち出しています。

実際にこの映画を観られた方はお気付きになったと思いますが、サントリーの「黒烏龍茶」はもちろん、オートバックスやスバルのインプレッサ、ETCなど、企業や商品、サービスの紹介が映画の中のキャラクターなどを通して積極的に広告宣伝され、従来にないほど露出度が高いものとなっています。

他にも、映画を観ている人を飽きさせないような様々な仕掛けも設けられています。例えば、「バジェット・ゲージ」です。これは映画の上映中に画面の右端に常に表示されているメーターのようなものですが、この映画の予算の増減を適宜表しています。

例えば、作品の中で緻密な背景や高度なグラフィックなどを活用するとその制作には多くの予算が使われるので予算が大きく減り、一方、企業や商品の広告宣伝といった場面になると、広告によって企業から調達できた資金に応じて予算が増えるといったことがその映画を観ている人にも一目で分かるようになっています。

このように映画業界の仕組みをこのような仕掛けの中でも表すことで、より一層に本編への観客の興味を引き出しています。
「ネーミングライツ」や「プロダクト・プレースメント」の他にも、実際の人物や他の作品のキャラクターを作品の中に登場させていく「キャラクター・プレースメント」という新しい広告手段もあります。

この手法は今回ご紹介した『鷹の爪II』にも実際に使われていますので、ご興味のある方は、ぜひ、この映画をご覧頂ければと思います。

今回、ご紹介をしたプロモーション手法は、従来の一般的な広告宣伝とは異なり、映画の作品の中にこれを取り入れることで、将来的な映画のTV放映や、DVDの権利も継続します。これにより、長期間に渡ってあなたの企業や商品の広告宣伝を継続させていくことが可能となります。

また、ここ最近では映画のコピーなどが問題になっていますが、前段で述べた従来のように映画の作品が始まる前などに広告を入れても、コピーされる段階で、広告部分は削除されてしまう可能性が高くなります。

しかし、今回ご紹介をした映画の作品の中に広告を組み込んでおくことで、いくらコピーをされてもその広告が削除されることはなく、逆に多くの人の目に触れることにつながり、ビジネスチャンスが拡がるといった効果も期待できるでしょう。

今後、興行収入だけでは十分な収益が期待できない映画業界も、こういった新たなビジネスモデルを積極的に取り入れていこうと考えています。

これまで単に楽しむだけと考えていたエンターテインメントをあなたのビジネスのプロモーションと関連させて考えてみると面白いかもしれません。