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顧客対応レベルを維持・向上させるためのしくみ~3つのポイント~

昨今、B2C企業である小売・サービス業は厳しい環境が続く中、多店舗展開している企業は業績のバラツキや店舗での顧客対応レベルの維持・向上に腐心している状況にあります。業績のバラツキの多くは立地格差によって発生していますが、店舗での顧客対応レベルについては“しくみ”によって維持・向上していくことが可能となります。激しい競合環境を生き残り、より明確な差別化を図るためには、この“顧客対応レベルを維持・向上させるためのしくみ”を構築し、実践していくことが必要になってくるのです。

今号では、“顧客対応レベルを維持・向上させるためのしくみ”についてのお話をしたいと思います。

この“顧客対応レベルを維持・向上させるためのしくみ”を考える際には、3つのポイントがあります。

1つ目のポイントは、「顧客対応のスタンダード」を策定することです。これは、店舗(ショップ)での顧客接点すべてにおける必ず実施すべき取組の最低限の基準やルールを整理することです。顧客接点すべてということは、基本対応や接客対応はもちろんのこと、売場演出やプロモーションツール、媒体にまでいたります。これらの領域の中で、業界内では当たり前となっているアクションをスタッフ全員が理解・実行できるレベルまでわかりやすく落とし込み、スタンダードとして設定していくことが重要です。また、顧客満足度調査やミステリーショッパー(覆面調査)の結果において、顧客が不満に感じている部分の解消につながるアクションを盛り込むことも有効となります。つまり、顧客の動線に合わせて、体系立てた内容にすることが重要なのです。

2つ目のポイントは、「自社独自の活動(=らしさの演出)」をスタンダードとして設定することです。1つ目のポイントでは、実行しないとお客様が不満を感じるアクションをスタンダード化することが必要だとお伝えしましたが、もう一方で他社とは違うと感じるアクションを設定することが必要なのです。この他社とは違う自社独自の活動(=らしさの演出)とは、ブランドアイデンティティの確立、他社との差別化を図る上で欠かせない内容となります。自社のブランドアイデンティティとの連動を図り、全スタッフが必ず実践すべきアクションとするために具体的で、わかりやすいアクションにすることが重要です。

3つ目のポイントは、顧客対応のスタンダード「定着のためのマネジメントのしくみ」を構築することです。複数店舗の全スタッフが顧客対応スタンダードを実践し、店舗(ショップ)に定着しなければ、顧客対応レベルを維持・向上することは不可能です。個々の店舗(ショップ)やスタッフの意識や取組に依存することなく、継続的な実践・定着を図るためには、マネジメントのしくみが不可欠になるのです。マネジメントのしくみでは、店舗(ショップ)での統一的な指標の設定(プロセス系・結果系)、本部・店長間のPDCAサイクルの確立、外部機関による定期的・継続的なチェック(顧客調査・ミステリーショッパー等)、ベストプラクティス情報の提供といった施策が有効となります。本部・店長・スタッフの三位一体となったコミュニケーション、顧客視点での実践度合いの把握が重要となるのです。

これらのポイントをおさえることにより、均質で高水準な顧客対応の維持・向上を実現することができるのです。

皆さんの会社や部署でも、自社独自の活動(=らしさの演出)を盛り込んだ顧客対応スタンダードの策定と定着のためのマネジメントのしくみを構築していただければと思います。
(この記事は2008年4月16日に初掲載されたものです。)