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あなたの会社はどのステージ?ブランド力を診断する方法

もしかして「即入院」レベルかも?

中小企業様のブランディングについて、全4回に渡って解説をしてきましたが、今回が最終回となります。最終回では、本稿をお読みの皆様の会社のブランド力をチェックいただき、「今すぐリブランディングが必要な状況なのかどうか?」をチェックする方法を解説させていただきます。

過去のコラムはこちら
第1回 【新常識】地方の中小企業も、今すぐ「ブランディング」に取り組むべき理由とは?
第2回 【成功事例】中小企業がブランディングに成功すると、2桁成長を取り戻せる
第3回 企業のブランドイメージアップに繋げる!「惹きつける事業ビジョン」の組み立て方

全4回に渡り「これからの時代、いかにブランディングが重要になっていくのか」について解説をさせていただきましたが、とはいえブランディング施策は「取り組んだら即時に効果がでる施策」ではありません。半年~1年と、ある程度時間を掛けながらじっくり取り組みをしていかねばならない施策であると言えます。なので世の中の多くの中小企業様は「大切なことはわかっているけども、一旦後回しで…」という判断をしてしまいがちです。

しかしそうした意思決定の積み重ねが、生活習慣病のように「気付いたときには手遅れの状態」という結果を招いてしまうことにもなりかねません。ブランディングの施策とは、効果の発揮までにある程度の時間がかかるからこそ、人口減少が急激に加速していく前に、2020年の内から意識をしておくことが大切なのです。

そこで本稿では、あなたの会社のブランド力を簡易判断するためのチェックシートを用意させていただきました。以下のチェックリストを用いて、チェックが1つもつかない会社の場合は、その会社は既にブランディングに成功している会社といえるでしょう。一方でチェックが5つ以上つく会社様の場合は、ブランディング施策を「経営の最優先事項」として設定の上、取り組みを進めていくことをお勧めいたします。

【あなたの会社はブランディングに今すぐ取り組むべき?ブランディング必要性チェックシート】

✔ 直近の売上成長率は、110%未満だ
✔ 今までと経営方針を採ったとしても、2030年まで売上成長を続けられる見込みだ
✔ 付き合いの長いお客様の数は少なく、1~2年以内に接点をもった「新規客比率」が多い状況だ
✔ 自社の顧客総(会員数・顧客名簿数・取引先数等)は、横ばいだ
✔ 顧客1人当たり獲得コストが、年々上がってきている
✔ 採用コストは年々引き上げているが、応募者数は反比例するように減ってきている
✔ 昔と比べて、採用できている人材の質が低下しているような気がする
✔ 3年以内離職率が、10年前と比較して上がってきている
✔ 30~40代の中堅社員の転職理由として「この会社では成長性が見込めない」という理由が多い
✔ 中堅社員の方に対して、今後も管理職ポストを用意していくことが可能だ

いかがでしたでしょうか?上記チェックリストは、構造を分解させていただくと
「顧客から選ばれている会社か?」
「従業員を惹きつけられている会社か?」
「求職者を惹きつけられている会社か?」

の3点を図る内容になっています。これらの視点を客観的に振り返りつつ、課題や短所を認識の上、ブランディング施策に「今の内から、いち早く取り組んでいくこと」が、重要と言えるでしょう。

最後に、これからの時代はブランディングのためのコストを支出していくことは「中小企業にとっても当たり前」の時代になることが想定されます。20年前、一部の会社でしかPCが導入されていなかったのが、現在はあらゆる会社で普及しているように、ブランディング領域へ投資していくことも、間もなく当たり前の時代が訪れることでしょう。そうした時代が来ることを見越し、「まだウチには早い」というスタンスをとるのではなく、いち早くリブランディングのコツを理解の上、自社の取り組みに落としていただきたいと、心より願っております。

吉田 創
マネージングディレクター
船井総合研究所に入社以来、様々な業種・規模のクライアントに対し、経営戦略/中経営計画の策定、ビジネスモデルの再構築、新規事業開発をサポートし、これまでの累計担当社数は300を超える。 その経験を活かし、持続的成長に向けた課題を見える化する「ビジネスモデル診断」の開発、高収益なビジネスモデル作りを目的とした経営者研究会「企業価値向上益経営フォーラム」を主宰している。