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貴社ビジネスは、実はダイヤモンドの原石かも?加盟希望企業の行列ができるビジネスモデルの磨き方

連載第2回目では「実際に短期間で成長したFC本部に見られる共通点」について、ポイントを解説させていただきました。
結論として「ヒットFC業態には”ビジネスモデルに独自性があること“」が共通点として上がったわけですが、3回目の今回は、その独自性をどうやって作っていくのか?について、解説致します。

まず最初に前提としてお伝えしたいことは、独自性の高いビジネスモデルを作るコツは「”独自性の高いモデルに繋がるヒントを見つけて、組み合わせて、作り上げる“という視点をもつことが重要である」という点です。

実は世の中でヒットしているフランチャイズのビジネスモデルのうち完全なる「ゼロイチ」で生み出さているモデルは少なく、何かしらの要素の組み合わせから生まれているのです。
例えば24時間フィットネスのFC本部も、昔から存在していたフィットネスジムから、マシンコーナーだけを取り出して、警備会社と連携の上無人でも運営できるオペレーションを作りだし、FCモデルに組み上げていった背景があります。

なのでまずは、組み合わせる元となる、自社ビジネスの独自性を高めるためのヒントを探す上でのコツから整理させていただきます。

見つけるコツ①:顧客満足度調査の結果から、見つける
●信者客と、クレーム客の両方に注目。満足度の高い顧客には何が支持されているのか?もっと評価されるためにはどうしたらよいか?一方クレーム客は何に課題をもっているのか?総合考慮していくと、もっと強くできる新しいモデルにするためのヒントが見えてくる

見つけるコツ②:同業種の中の、日本一繁盛店、地域一番繁盛店からヒントを見つける
●小さくても支持されている繁盛店などこなのか?顧客はそこのお店の何に惹きつけられているのか?惹きつけポイントを分解し、ウチでも再現できる形に取り入れられないか?

見つけるコツ③:同業種の中で、世界のお店からヒントを見つける
●日本では非常識でも、異国・異文化では常識な業態もある。例えば肥満体国のアメリカで展開されている「ダイエットプログラム」の視点は、日本でもうまく取り入れられないか?等。進んでいる情報を上手に取り入れ、自社のビジネスモデルを強くするヒントを探っていく。

見つけるコツ④:異業種の中で、成長業態・注目業態・高収益業態からヒントを見つける
●飲食業の方であれば、学習塾やフィットネス等、まったく関係ない業種で流行っている業態をチェックする、といったように、異業種でもよいので「伸びている視点」をうまく取り入れることが重要。「成果がでるパーソナルトレーニング」から「3カ月で体を治すマッサージプログラム」を生み出すように、ベンチマークすることでビジネスモデルを強くするヒントが生み出せることもあり。

見つけるコツ⑤:特許・新技術からヒントを見つける
●センサーに反応する鍵、自動調理システム、AIによるマッチング、RPAの活用による事務作業の効率化等々、「仕事をよりスマートにしていく技術」や、「ビジネスモデル特許」については定期的にチェック。

このように、上記視点に留意しながら、情報収集する際の範囲を広げていくことで、自社のビジネスモデルの独自性を高めていくためのヒントは、あなたの会社の業界がどんなに成熟業界であったとしても、きっと見つけられるはずです。

例えば2月10日(金)に開催をさせていただくFC本部化セミナーのゲスト講師となっている株式会社ウォッシュプラス様ですが、コインランドリーという昔からある業態にもかかわらず、「洗剤を使わないランドリーの開発」を通じた「社会課題の解決」、その手段としての「最先端ICT技術を活用したランドリー用システムの開発」等、革新的な取り組みを行い、既存業界を塗り替えるような取り組みをした結果、独自性を生み出すことに成功し、様々な有力企業から「FCに加盟させてほしい」という声が殺到している状況です。

日本の中にはまだまだ「磨けば光る、ダイヤモンドの原石」企業が数多くあることを知っています。
本稿をお読みの皆さまの中にも、きっと素晴らしいビジネスモデルを持っている会社があるはずです。
是非一度、「ウチのモデルはちょっと工夫したら、独自性の高いビジネスモデルに仕上げられるかな?」という視点を持っていただけますと幸いです。

さて、3回にわたり「フランチャイズビジネスの魅力」について解説をさせていただきましたが、次回が最終稿となります。最終稿では、これまでの総括及び「フランチャイズビジネスを作っていくための実践方法」を解説させていただきますので、宜しくお願いします。

吉田 創
マネージングディレクター
船井総合研究所に入社以来、様々な業種・規模のクライアントに対し、経営戦略/中経営計画の策定、ビジネスモデルの再構築、新規事業開発をサポートし、これまでの累計担当社数は300を超える。 その経験を活かし、持続的成長に向けた課題を見える化する「ビジネスモデル診断」の開発、高収益なビジネスモデル作りを目的とした経営者研究会「企業価値向上益経営フォーラム」を主宰している。

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