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“攻めのホールディングス化”を成功させるために必要なことは、コレだけ!

HD化は、5つのツボを押さえよう

全4回に渡って「攻めのHD化」について解説をさせていただきましたが、最終回である本日は、「攻めのホールディングス化・実践手順」を解説させていただきます。
▼これまでのコラムはこちら
第1回:最近増えている“ホールディングス化”とは?
第2回:“攻めのホールディングス化”に取り組んだ会社で起きた「従業員の意識改革」とは?
第3回:ホールディングス化に取り組むことの、7つのメリット

【攻めのホールディングス化はこう進める!5つの実行アクション】

①成長ビジョンをまず描くこと

・船井総研がご提案する“攻めのホールディングス化”において、もっとも重要なのは「成長ビジョンづくり」といっても過言ではありません。企業としての成長ビジョンがすべての中核であり、HD化とはそのビジョンを達成するための1つの手段にすぎません。まずこの点を大前提として抑えましょう。
・その上で、「我々はこの会社を10年後、20年後にどんな会社にしていきたいのか?」という点を真剣に考えていきましょう。ポイントは「今20代の若手社員にとって、今30代の中堅社員にとって、それぞれ“今後10年後も働きたいと思える会社にするためにはどうしたらよいか?”」という視点で考えていくことです。上記視点を意識の上、じっくりと時間をかけて「会社の成長ビジョン」を組み立てていきましょう

②新しい会社を誰に任せていくのか?どう評価するか?組織戦略も考える(組織機能・人員配置・採用・評価)

・ビジョンの次に、組織体制を考える必要があります。当然、HD化により会社組織が大きく変わるので、組織機能についても見直しが必要になります。例えば、今までは採用は1つの会社で行っていたとして、それをHD会社がまとめて行うのか、各子会社が行うのかを決める必要があります。(中途や専門職のみ子会社、新卒はHD会社、等の方法もあります)
・これらの機能についても、単に現状行っている業務を切り分けるのではなく、成長ビジョンから逆算して、今後必要になる部署を新設することも是非検討頂きたいです。経営企画室や、人事部の創設などをHD化を機に実施し、組織をより強くしていくことが考えられます。

③グループファイナンスの最適化

・HD会社の重要な役割が、各子会社へ経営資源の配分になります。成長させたい分野に集中的に投資を行うことが求められます。一般的にはHD会社が大きな役割と決定権を持ち、同じグループの中での資金の配分を決めるのが、グループファイナンスになります。
・HD会社がグループ全体の資金の流れを管理し最適化することで、必要な会社に必要なタイミングで資金が行きわたり、各子会社への投資やM&Aを含め、戦略的な事業展開ができるようになります。

④グループガバナンスの最適化

・ガバナンス体制については慎重に構築する必要があります。
グループとは言えHD化後は各子会社が独立して意思決定を行えるようになります。
子会社が好き勝手なことをしないよう、HD会社が適切に統制できるように、しっかりとルール設計を行う必要があります。
とはいえ、何でもかんでもHD会社のお伺いを立てていたら、むしろ意思決定のスピードが遅くなってしまいます。会社の現状に合わせて、ルール・稟議体系・リスク管理の仕組みについて、適切な制度設計をする必要があります。
・この部分はやや面倒に感じるかもしれませんし、従業員も新しい仕組みへの抵抗感を感じる場合があります。成長ビジョンをしっかりと提示し、「会社が成長するために、次のステップに行くために必要なことなんだ」という見せ方にするのが効果的です。

⑤経営者人材を育てていくための教育体制構築

・第2回でもお伝えしたように、経営者人材になれる可能性を広げることでのモチベーションアップは、攻めのHD化による1つの重要な効果です。一方で、後継者人材を育てないと、HD化がうまく機能していかないという課題も生じます。今まで事業部長をしていた従業員に、「明日から子会社の社長になれ」と言っても、すぐに経営者人材となれるわけではありません。
・例えば、事業部長が子会社社長になる場合、以下のような変化が生じます。これらに対応できる人材の育成を、HD化の制度設計と合わせて実施していく必要があります。この部分も大変ではありますが、「経営者人材を育てるチャンスだ」と前向きにとらえて頂きたいです。

① PLだけでなくBS(財務)も考えて事業運営する必要が生じる。
② 採算が明確に分かれ、事業の意義や成長戦略についての説明責任が重くなる。
③ 事業会社の運営に関する多くの部分が自分の意思決定に委ねられる。

以下は、ご参考までに、私たちがご支援させて頂いた会社様での資料等、上記5点のイメージです。


   
以上、“攻めのホールディングス化”に重要な要素を整理させていただきました。

上記5つの要素を意識しながらHD化を進めていくことがポイントとなるわけですが、そのためには「業績アップコンサル・財務コンサル・組織コンサル等、各専門家のチーム体制を敷くこと」が重要であると、船井総研は考えております。

一方でよくあるケースが財務コンサル(=懇意にしてきた税理士の先生)のみにHD化を相談の上実行していくケースです。こうしたケースが絶対NGというわけではありません。

幅広い知見を有している税理士の先生も数多くいらっしゃいます。ただ、“攻めのHD化”をより確実に進めていく上では、税理士の先生のみならず、他領域にも知見を有している専門家との協力体制を構築の上、実行をしていくことを強くお勧めいたします。

実際、船井総研がHD化をお手伝いさせていただく際は、少なくとも3名以上の専門家(例:業績アップ支援チーム&HD化支援チーム&税理士の先生)のチーム体制でHD化を推進していきます。このようなチーム体制をとるからこそ「節税効果以外の効果が発揮できるHD化」が実現していくのです。

さて、全4回に渡り“攻めのホールディングス化”についての解説をさせていただきましたが、今回で最終回となります。4回の連載をお読みいただき、「ウチの会社もHD化をきっかけに企業を成長させていきたい」、「今後10年、20年と成長していける会社を目指していきたい」と少しでも感じられた会社様は、このタイミングで是非一度、“攻めのHD化”を真剣に検討されてみてはいかがでしょうか。

また、本コラムをお読み頂き、ホールディングス化についてより詳しく知りたい方は、ぜひ以下セミナーにもご参加ください。HD化を成功させた会社様のご講演も予定しています。また、日程の都合が合わない方は、ぜひ弊社無料経営相談もご利用下さい。専門コンサルタントが対応させて頂きます。

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吉田 創
マネージングディレクター
船井総合研究所に入社以来、様々な業種・規模のクライアントに対し、経営戦略/中経営計画の策定、ビジネスモデルの再構築、新規事業開発をサポートし、これまでの累計担当社数は300を超える。 その経験を活かし、持続的成長に向けた課題を見える化する「ビジネスモデル診断」の開発、高収益なビジネスモデル作りを目的とした経営者研究会「企業価値向上益経営フォーラム」を主宰している。