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成熟業種が営業利益率10%を達成した方法とは

成熟業種が営業利益率10%を達成した方法とは

船井総研では、『営業利益率10%、又は業界平均利益率3倍企業』を、高収益企業と定義しております。経営者であれば、「ウチの会社も高収益な会社にしていきたい」と、誰もが1度は考えるかと思いますが、実際にその利益率を達成している企業では、どんな取り組みが実践されているのでしょうか?

本コラムでは、実際に高収益化を実現している企業の事例を一部取り上げ、「高収益企業が達成できていること」を解説させていただきます。

高収益企業が達成していたこと①:ダントツ1番化を達成している
・高収益企業は、皆すべてダントツ1番化領域を持っている
⇒市場シェアの15%以上を抑えている
※10%前後のシェアでは、まだまだダントツ一番化が実現できているとは言えない
※自社がリリースしている商品・サービスのうち、競合他社と比較して一番といえる領域が1つだけの
うちは、まだまだダントツ一番化が実現できているとは言えない。

高収益企業が達成していたこと②:メリハリ投資で成果を生み出している
・高収益企業は、お金の使い方にメリハリが効いている
⇒お金をかけるべきところには平均企業の2倍はかける、代わりに非注力領域への支出は2分の1に
※広告宣伝費を2倍使うかわりに、出店立地を精査することで家賃は2分の1へ
※人件費(労働分配率)にお金を使う代わりに、それ以外のあらゆるコストを圧縮

高収益企業が達成していたこと③:高収益事業を創造できている
⇒以下のいずれかのパターンにより高収益事業を創造し、営業利益率の高いビジネスモデルへ
※①類似テーマを組み合わせて、マーケットサイズを大きくしていく
(例:ラウンドワン(ボーリング専門店⇒ゲームセンター・カラオケ等も付加して別業態へ)

※②類似テーマで一番領域を新たに作り、増産していく
(例:ライザップ(ダイエット領域から英会話、ゴルフへ))

※③外注業務を内製化した上で、それらを外販していく
(例:仕入れ型小売業から、製造小売化し、更に製造部門の業務を別会社からも受注していく)

このように、高収益を実現している企業には、「ダントツ一番化」「メリハリ投資」「高収益事業の創造」を達成していることが共通事項として浮かび上がってきました。ただ本コラムの読者の皆さんの興味は「どうやって高収益化を実現するのか」という点につきると思います。

船井総研では、高収益経営を実践するための勉強会『高収益経営研究会』を開催しておりますが、その研究会の中で分析したフレームをお伝えすると、高収益を実現するためには「収益性」・「持続的成長性」・「人材吸引力」の3つの視点にそって、ビジネスモデルを強化していくことが効率的であると、結論づけております。

【ビジネスモデルをチェックするための視点】
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ビジネスモデルを支える土台は「収益性」であり、その収益性をもとに「持続的成長性」のためのお金を調達し、それらすべてがあってこそ、はじめて「人材吸引力」を高めていくことができる、という考え方です。

もう少し詳しくポイントを解説させていただくと、例えば「時流適応」を実現するためには、企業はまず何から取り組むべきでしょうか?高収益を達成している企業の取組を分析していくと、「自社が主領域としている市場の10年後市場規模推移を把握している」「10年後の市場環境を見据えた上で、新たな柱となる事業案を毎月議論するための会議体を設けている」といったような、具体的な打ち手を積み上げた結果、高収益が実現されていることが明らかとなっております。

上記打ち手は高収益化を実現するために必要な打ち手の一部ではありますが、このように「高収益を実現する為にやらなければならない事」は数多く存在しており、それらを漏れなく実行できている会社のみが営業利益率10%を達成していると言えます(昨今の市場環境において、“なんとなくの経営”で営業利益率10%が達成できているケースはほとんどないといっても過言ではないでしょう)。
反対に言うと、「高収益化に向けたチェックポイントを漏れなく実践すること“さえ”できていれば、どんな会社でも高収益化は実現できる」と、船井総研ではとらえております。

この手法をどうにかお伝えしていきたい。そうした思いから、9月21日(金)、営業利益率10%を実際に達成した企業をゲスト講師にお招きの上、業種・業態・規模を問わず、利益率向上を実現するための具体的な方法をお伝えするセミナーを開催させていただく運びとなりました。

なお今回のセミナーは、
「ウチは小売業です。成熟産業だけど、それでも高収益な会社が目指せるんですか?」
「年商規模が10億円前後ですが、その規模の会社でも高収益化の糸口はありますか?」
といったようなご要望にも応えられる内容となっております。
なんとなくの願望ではなく、営業利益率10%を本気で目指したいとお考えでしたら、この機会を是非有効活用してみては、いかがでしょうか。

吉田 創
マネージングディレクター
船井総合研究所に入社以来、様々な業種・規模のクライアントに対し、経営戦略/中経営計画の策定、ビジネスモデルの再構築、新規事業開発をサポートし、これまでの累計担当社数は300を超える。 その経験を活かし、持続的成長に向けた課題を見える化する「ビジネスモデル診断」の開発、高収益なビジネスモデル作りを目的とした経営者研究会「企業価値向上益経営フォーラム」を主宰している。