最後尾から最先端を目指すカリスマ町長の取組が話題の町です。
人口2300人の過疎・高齢化の町が、この町長の取組のもと、
いま最も若者が移住したい町になっていると言います。
海士町のHPで見つけた第4次総合振興計画(PDF版)を読むと、この海士町の取組が町づくりだけでなく、企業経営においても貴重な示唆を与えているように強く感じます。
1人でできること
(個人の意思ですぐにはじめるまちづくり)
10人でできること
(家族や仲間と楽しみながらできるまちづくり)
100人でできること
(学校や区単位で協力し合ってはじめるまちづくり)
1000人でできること
(海士町で暮らすみんなが一丸となってはじめるまちづくり)
それは、従来の町おこしと違い、1人1人がスタートになり、その1人1人が持つ個性(天職)を基盤にしているところにあります。更に、普通にしていて気付かない人や町の個性(強み)を、移住者を積極的に受け入れることで気付かせている点です。漁師さんは魚をとることを凄いと思はないし、おばあちゃんは昔ながらの郷土料理を作れることが当たり前です。
でも、それは天職(個性)であり、それを大切にする心を養い、共有する場をつくろうという試みからスタートしている点が大きく違います。まさに、海士町では1人1人が主人公であり、それを象徴するように最近、海士人という人にフォーカスした観光ガイドブックがでたほどです。
この海士町では、町村合併は個性(強み)を失うということで、世の中の既定路線の逆張りをしているのです。一方、多くの企業はもっとも効率の良い商品・サービスに絞ることで個性(強み)を失いつつあります。今こそ、海士町のように個の力が試される時期です。海士町を知れば知るほど、個々(人)の小さな一番づくりが強烈に求められる時代になったと感じるのは私だけでしょうか?