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低成長時代でも伸び続ける中堅企業は何が違うのか?
売上規模や社員数の多さだけが企業の良し悪しの判断軸ではありませんが、私どもは「良い会社(組織)であり続け、世の中に良いことをし続けている会社には人(社員、顧客)が集まり続ける」という考えのもと、「組織のカベ」を超えて、100名超え、300名超え、1000名に近づける企業は何が違うのか?を研究、整理し、お伝えしております。
そんな中、西暦2000年以降の国内の低成長時代にも関わらず、持続的成長を遂げている企業B社は「善循環」が起こっている、ということを、ダニエル・キム氏の「組織の成功循環モデル」の考え方をベースにご整理したいと思います。
A社~「結果へのこだわり」が成長を阻害している
組織の成功循環モデルは、企業には4つの質、「①結果の質」、「②関係の質」、「③思考の質」、「④行動の質」を考えます。
そして、「バッドサイクル」は、「①結果の質」からこだわることから始まります。
結果にこだわるのは企業としては当然のことなのですが、これを1番にこだわり過ぎると、結果が良いときはいいのですが、いざ悪くなったときには、メンバー間で「誰が悪い」「どれが原因でダメだったのか」などで対立が起こりやすく、「関係の質」が悪くなりがちになります。
そうすると、メンバー1人1人の発想、考え方、受け身、リスク回避思考になり、「思考の質」が悪くなり、その結果、行動自体が利己的、消極的、後ろ向きになり「行動の質」が高まらず、その結果、成果が出ない(「結果の質」が高まらない)流れになります。
「バッドサイクル」は、「①結果の質」からこだわることから始まります。
B社~目に見えないところで差を付ける
その一方で、低成長時代でも壁知らずで持続的成長を続けているB社は、結果を出すために「関係の質」「思考の質」を最重視します。
どれが正しい、誰が間違っているかの結論出す「議論」だけではなく、お互いの考えていること、思っていることを率直に語り合う「対話」の場を重視します。そこからお互いを尊重し、「関係の質」が高まります。そして、それと連動する形で、1人1人の気づき、前向きなアイデアが湧き、「思考の質」が高まります。
そうすることで、チャレンジングな、前向きな行動が生まれ、また相互連携が起こり「行動の質」が高まります。そうすることで成果が出続けて「結果の質」が高まります。そうすると、さらにお互いに信頼関係が高まり、「関係の質」がアップする善循環が起こります。これがグッドサイクルにつながります。
ここで注目するべき点は、「結果の質」や「行動の質」は目に見える部分ですが、「関係の質」や「思考の質」は、目に見えにくい部分です。
持続的成長を続けるB社は、経営の目に見える部分だけではなく、目に見えない部分を重要視していることが言えます。
経営の目に見えないところがパーパス、PMVV
企業において「関係の質」「思考の質」を左右するところが、その企業のパーパス、PMVV(理念、ミッション、ビジョン、バリュー)に当たります。
ですが、目に見えないところ、一見して分かりにくいところなのでついつい後回し、曖昧にしがちりになります。
しかしながら、前述しましたが、私どもはこの低調時代でも持続的成長を続ける中堅企業、逆に少し停滞気味の企業、100社を超える様々な企業様の調査、研究をさせていただいておりますが、行きつく結論は、この“目に見えないところ”、“一見して分かりにくいところ”が大きな要因になっている、というものです。
このコラムでお伝えした、企業の善循環とパーパス、PMVVとの関係を事例を交えてお伝えするセミナーがございます。ぜひともご参加ご検討くださいませ。
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