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勝ち切る社長は事業戦略より〇〇戦略を重要視

国内経済衰退の西暦2000年以降でも伸び続ける企業B社は何が違うのか?

売上規模や社員数の多さだけが企業の良し悪しの判断軸ではありませんが、 私どもは「良い会社(組織)であり続け、世の中に良いことをし続けている会社には人(社員、顧客)が集まり続ける」という考えのもと、

「組織のカベ」を超えて、100名超え、300名超え、1000名に近づける企業は何が違うのか?を研究、整理し、お伝えしております。

そんな中、西暦2000年以降の国内の低成長時代にも関わらず、その時点で社員数50名足らずだった中小企業が、社員100名、300名と持続的成長を続けている組織になっている企業があります(上図のB社)。

20~30年続いていると言われる低成長(衰退)時代の中、社員100名前後の規模から停滞・ヨコバイ基調になる企業と、カベ知らずで伸び続ける企業との違いは何か?

今回は、西暦2000年以降の国内低成長時代が続く中、直近約20年間で売上90億円を700億円の8倍(※FC除く直営のみ)、社員数140名前後を1400名の10倍の業容に伸ばされている株式会社 物語コーポレーション(飲食業界)のご紹介を通じて整理したいと思います。

国内衰退時代でも勝ちきる社長は強烈に「人財戦略」を重要視

物語コーポレーションの加藤社長様は、差別化を生み出す要因は大きく2つあると考えていらっしゃってます。

一つ目の「仕組み」による差別化は、外側から“目に見える”構造的なもので、優れた仕組み、フォーマット、システム等を導入すると一気に差別化を実現できますが、すぐに真似されます。

もう一つの差別化「小さな差別化の積み重ね」は、仕組みを展開するときの目に見えない創意工夫、チューニングを積み重ねたもので、それが自社の絶対的な差別化につながっていると考えていらっしゃっています。

物語コーポレーション様は、その“目に見えない”差別化がコロナ禍でも関係なく右肩上がりに成長を続ける成果につながっています。

絶対的な差別化を生むための人財戦略(人財開発)

ただ、「小さな差別化の積み重ね」は、口で言うほど簡単ではありません。面倒で根気がいることです。

一回出来上がって進んでいることも、組織のため、お客様のためを思って、(たとえ社内の周りに嫌われても)おかしいと思ったことは意見を言う強い純粋な思いや、(たとえ、面倒くさいヤツだなと思われても)変えた方がいいと思ったことは異を唱えてでも実践するエネルギーが社員1人1人ないと実現できません。

結局、「絶対的な差別化を生めるかどうかは、『人』で決まる」と、物語コーポレーション様では考えています。 創業社長から引き継がれた現在の加藤社長様も「人財戦略(人財開発)」を重要視されています。

人(人財戦略)を重要視する思いが一番顕著に表われているのが、物語コーポレーション様の『経営理念』です。

普通、経営理念というのは、事業を通じて、誰(顧客、地域、社会)にどのように役立つかを表す、“事業ヨリ”のものが多いです。

しかし、物語コーポレーション様の経営理念は、社員1人1人がどう自己実現するかが大事であるという組織よりも人を重視した“人ヨリ”のものです。

物語コーポレーション様の経営理念は“Smile&Sexy 正々堂々自分らしく生きようぜ!”です。これは、事業が云々等に触れずに、個人(社員)の人生を充実させよう、人を全面に出した経営理念です。

「Sexy」という言葉には、とにかく自分の思った通りのことを(責任を持って)やろう、自分らしく、正々堂々と生きよう、という意味が込められています。

ただ、自分の言いたいことを言って、やりたことをやろうとしても「自分勝手」「わがまま」と思われて何も果たせない。

周りからの理解を得られる、周りを応援団にするために、人間力を高めよう、という意味が次の「Smile」という言葉に込められています。

物語コーポレーション様のように企業の最上位概念である経営理念を“人ヨリ”にしている企業は一般的には珍しいです。

この経営理念をもとに一貫性のある人財戦略を展開されていらっしゃっています。

会社(組織)のことの前に、社員1人1人を大事にした戦略展開

物語コーポレーション様では、“組織”の尊厳よりも“個”の尊厳を上位に置かれています。

最初から会社の方針や戦略を社員に提示して、社員に理解させようとする前に、「自分はどうしたいのか、何をしたいのか」の「自分物語」を自らで考え、実践を促すことから始められます。

そして、そのために、「堂々と明言する」、迷っちゃたら言っちゃえ!を全力推奨する、社内カルチャーを脈々と築いていらっしゃいました。

「明言する」から、意志決定ができる、行動ができる、そうするとやる気がでる、整理ができる、自分の意志ができる。という考えです。

「組織」よりも「個」にこだわる、「明言する」を全力推奨するために様々な取り組みを実践されています。以下に一例を挙げさせていただきます。

・社長・専務・常務直轄の経営理念推進&ダイバーシティ・インクルージョン本部を設定~「人財応援部」「人財開発部」を作り、全社的な理念浸透策を展開

・「物語レシピ」づくり~自分の美学、こだわり、目的、ビジョン、目標を整理してもらう (「自分物語」があるから「会社物語」につながる)

・理念型採用~社長自らが飲食業界PRよりも、自社の経営理念への理解を深めるセミナーを開催

・「さん」付け呼び~明言しやすい環境づくりのために、社内では役職を使わない、「〇〇さん」付けで呼ぶことを習慣付け

・新入社員の育て方~新卒全員を幹部候補生と呼び、18カ月店長、チャレンジ営業企画の実施

・明言グランプリ~1000件以上の名言を集めて、NO.1を決めるイベント開催

・パラダイムシフトバースデーメール(パラBD)~自分の誕生日を祝ってもらうのではなく、自ら発信する

・・・・・・etc

セミナーのご案内

物語コーポレーション様は、「事業戦略」である飲食業態態開発力にも、 業界内で非常に高い評価を獲得されていらっしゃっています。ですが、それと並ぶか、それ以上に「人財戦略」のすばらしさが特筆するべきものです。

低成長(衰退)時代でも持続的成長を続けている企業の多くの共通要因は、「事業戦略」だけでなく、それ以上に「人財戦略」にも注力していることを再確認できるすばらしい企業様です。

ぜひ、皆様もB社様を目指して「人財戦略」のバージョンアップを検討いただきたいと思います。

物語コーポレーションの加藤社長様をゲスト講師でお招きするセミナーがございます。

ぜひ参加くださいませ。

『攻めの人財戦略』で描く、次の10年の成長戦略
【このような方におススメのセミナーです】

・社員数300名超えの成長企業を目指したい方
・社員に夢を与える成長ビジョン策定をしたい方
・社員数100名前後から停滞感を感じている方
・自走する、自律型の社員をもっと増やしたい方
・経営幹部が育たない課題をお持ちの方

【セミナー概要】
日程◆2023年11/28(火)、29(水)、12/5(火)
※ご都合のよい日を1つお選びいただけます。
時間◆13:00~16:30
会場◆オンライン

セミナー詳細・申込はこちらから

南原繁
株式会社 船井総合研究所 価値向上支援本部アカウントパートナー室 上席コンサルタント ディレクター
1993年関西大学経済学部卒業後、㈱船井総合研究所入社。 入社後、流通小売業、飲食サービス業、製菓製パン業、地域遊休地開発、観光事業、企業CRE戦略、自動車販売業の幅広いフィールドを通じて、船井流マーケティングの基本ベースを習得する。 2000年より住宅リフォーム業を本格的に従事、2002年チームリーダー、2005年グループマネージャー、2010年上席コンサルタント認定、2014年住宅不動産部副部長、2017年リフォーム支援部部長。