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【事例から学ぶ】プロモーション戦略の切り口[マーケティング戦略・営業戦略]

こんにちは、船井総研の濱野雄介です。

今回は「プロモーション戦略の切り口」についてお話します。

皆さん、ミシュラン・ガイドをご存知でしょうか。旅行好きの女性なら誰もがご存知だと思いますが、フランスのタイヤメーカーであるミシュランが毎年発行している、ヨーロッパのレストランやホテルを紹介する本のことです。
(ちなみに『ミシュラン・ガイド・フランス2005年度版』では、一つ星レストラン402店、二つ星レストラン76店、三つ星レストラン26店を掲載しているそうです。)

そもそもミシュラン・ガイドは、ヨーロッパ各地のレストランやホテルを紹介し、ドライブする距離を伸ばすことにより、タイヤの消費量を増やすことを目的として発行されましたが、この話を聞いて「かなり遠回りな販売戦略だな」
と感じる方も多いと思います。タイヤを消耗したからといって、みんながミシュランのタイヤを購入する訳ではありませんから。

しかし、ここで注目していただきたいのは、ミシュラン・ガイドが自社の業績アップに対してどれだけインパクトをもたらしたかということではなく、プロモーション戦略を考える際のアプローチ方法です。

広告代理店がプロモーション戦略を考える場合、販促媒体がいかにお客様の目に触れ、注目を浴びるかという点にフォーカスした提案が中心になりますが、プロモーション戦略を構築する際のアプローチ方法はけしてそれだけではありません。

<一般的アプローチ>
┌───────┐ ┌──────┐ ┌──────┐
│プロモーション│→│販売量の増加│→│消費量の増加│
└───────┘ └──────┘ └──────┘
よくあるパターンは、上記のように、プロモーションにより販売量をアップさせ、結果的にその商品の消費量が増えるというパターンです。

<ミシュランのアプローチ>
┌─────────┐ ┌───────┐ ┌──────┐
│消費量を増やす提案│→│プロモーション│→│販売量の増加│
└─────────┘ └───────┘ └──────┘
しかし、ミシュランがとったアプローチは逆で、まず商品の消費量を増やすための手段を先に考えてからプロモーションを行い、販売量の増加を狙うというものです。しかも、タイヤ自体を広告に打ち出すわけではないので、インビジブルプロモーションともいえます。

これに似たパターンとしては、「味の素」の瓶の穴を大きくして一回あたりの消費量を増やすことにより、販売量のアップに成功した例が挙げられます。

別の切り口で考えると、ミシュランは限られたマーケットの中においてシェアを上げる戦略ではなく、マーケット全体を拡大することにより自社の業績拡大を狙うという、リーディングカンパニーとしての役割も果たしています。

こんな風に考えていくと、プロモーション戦略を構築する際の切り口はまだまだあるはずです。私もミシュランの三つ星レストランでじっくり考えてみたいものです。

濱野 雄介
船井総合研究所 プロジェクトマネージャー