■いま、食品業界をにぎわす機能性表示とは!?
「目の健康を維持する!」、「腸の働きを良くする!」2015年4月以降、このような、体のために良いとうたう「機能性表示食品」が続々と登場することになるかもしれません。
この「機能性表示食品」とは、特定保健用食品(トクホ)、栄養機能食品に続く、第三の食品表示制度のことです。これまで食品の機能表示は、特定保健用食品、いわゆるトクホなどを除き、効果・効能などは、原則語ってはいけませんでした。たとえば、トマトに多く含まれるリコピンは、美肌に良いとされていますが、現在許される表示は「トマトにはリコピンが多く含まれています。リコピンとは活性酸素を消去する赤い色素です」など分かりづらい間接的な表示でした。それが、2015年4月からは、「血糖値の上昇を抑える、肌の調子を整える」と直接的に表示できるというわけです。
■中小メーカーにとっても大きなチャンスが到来!
「脂肪の吸収を抑えるトクホの●●、脂肪を分解するトクホの●●」中性脂肪が問題視される現代において、特定保健用食品(トクホ)のキャッチフレーズは中年男子の消費意欲を駆り立たされたのではないでしょうか?かくいう私自身もトクホのドリンクを新商品が出るたびに、手にとったものでした。このトクホ。実は認定の難易度は高く、認定までの期間は約5年、取得にかかる費用は数千万円~数億円と大企業しか手が出せないものでした。
対してこの「機能性表示食品」は、体にどのように良い食品なのかを事業者の責任において科学的に証明できれば、国の審査がなくとも食品のパッケージ等に機能性成分の健康効果が表示できる制度となります。なお、事業者は食品の販売60日前までに消費者庁に機能性表示食品として販売する旨の届出を出せれば、販売を開始することができます。
■消費者のニーズを的確に捉えることが重要!
ここまでのお話しで容易に推測されることが、「機能性表示制度はキャッチコピーの差で売上に大きな影響が出る」ということです。そしてこれが意味することは、「いくら品質の良い商品であっても、消費者に伝わらなければ売れない」ということです。商品を販売する際、どのような言葉であれば消費者のハートを掴むことができるのか?これらを追求していくことが重要です。まずは、複数のキャッチコピーの候補を考えて、身近にいるターゲット層に聞いてみるといいかもしれません。