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地域ブランド作りの舞台裏 シリーズ6 「まちおこし資源論」

地域活性化コンサルタントを行っていると一年間に20回程度 講演に呼ばれ様々な地域にお邪魔します。普段は、特定地域を定期的に訪問し、プロジェクトの進捗確認やアイデア創出を行っているので、新しい地域での講演という機会もとてもありがたいものです。そこで毎回感じるのは、まちおこしの素材である「資源選びの重要性」です。この選び方によって大きく地域ブランド化の方向性が変わります。では、地域はどのような状況にあり、また地域資源はどのように選ばれるべきなのでしょうか?

今回は、この地域資源選びに注目して話を進めていきたいと思います。

■地域ブランド化の成否を分ける資源選び
地域ブラン化において、まずその方向性を決定付けるもの、それが地域資源です。この地域資源の選び方、組み合わせ方によって地域ブランド化の方向性は大きく変わってきます。まずはその種類について整理してみましょう。

地域資源は、「まちおこし」という側面で考えると、「自然」「文化」「経済」の大きく三つに分けられます。

まず自然資源ですが、こちらは山や川、森や湖といった自然の力によって形成された資源です。例えば、富士山などの大きなインパクトのある自然資源を持つ地域は自然資源をそのまま地域ブランド化に使うことができます。

次は文化資源です。こちらは、だいたい自然資源と絡められることが多いのですが、地域に古くからある神社仏閣、城といった建物や、宿場町といった地域そのものが入ることもあります。

さらに経済資源です。これは定義が少し難しいですが、できれば自然や文化と重ならない形で存在する経済に特化した資源であると考えるとわかりやすいです。例えば、工業団地などが代表でしょう。
 
■地域ブランド化でよく見られる地域資源の特性
では三つの地域資源の中で、成功する地域ブランド化で見られる傾向とはどんなものなのでしょうか?まずは実例でみてみましょう。

TVなどを見ていればわかると思いますが、地域ブランド化というトピックでよく取り上げられるのは、

「温泉」、「お菓子」、「お酒」 

などです。実はこれらの特性を見るとどんな資源かが良くわかります。つまり、まず地域の自然資源を使って存在するもの(温泉=水、お菓子、お酒=地域の農産物、)としての特性を持ちます。次にたいていは歴史が深く、武将○○が愛した、や創業○百年、などの文化的な側面を持ちます。さらにそれらが金銭と交換可能である、という点において経済的でもあります。そうです。簡単に言えば、三つの特性を併せ持つ地域資源が最も力がある、ということなのです。

■ 地域資源を見つける楽しい会議の開催方法
ではどのようにすればこのような地域資源を見つけられるのでしょうか。
そのために講演会でお話しているのは、地域資源を見つけるための楽しい会議です。ポイントは三つあります。

第一に、人数を集めて行うこと。この理由は簡単です。それは地域資源に関する共有はほとんどの地域でなされていないからなのです。地域の外から見ると、地域の人はとても地域のことをよく知っていると思われがちですが、地域で生活する人にとっての地域資源はあまりに当たり前のものですから、資源としての認識がありません。ですから、地域資源の話になると、「そんなところ(もの)があったんだ!」というお話がよくあります。ですからできるだけ多くの人で意見を出し合う必要があるのです。

第二に、楽しく行うこと。地域ブランド化の初期段階に、悲壮感は必要ありません。みなさん地域のことを真剣に考えるあまり、こういった会議でケンカになってしまうこともありますが、そもそもボランティアで行っている場合が多いこういった会議で、楽しささえなくなってしまうと長続きしません。もっと先には辛いこともありますが、初期段階の地域資源の会議くらいは楽しくやりましょう。ポイントは、相手の言ったことを否定しないこと、素直に受け止めること、相槌をうつことです。

第三に、とにかくたくさん意見を出すことです。よく地域ブランド化の現場で感じるのですが、案外「こんな意見言っても、、、」という意見こそユニークな場合が多いです。そういった意見を見つけるためにも、とにかく意見をたくさん出すことが大切になります。またその意味でも、飲み会などの場に合わせてこの会議を設定し、楽しくわいわいやれるとますます効果があがるでしょう。

どうでしょうか。
皆さんもぜひ自分の地域で、この資源を見つける会議を試してみてくださいね。

杤尾 圭亮
株式会社船井総合研究所 プロジェクトマネジャー
経済産業省認定 中小企業診断士
総務省認定 地域再生マネージャー(平成22年度)
総務省認定 地域創造アドバイザー(平成23年度)

2004年慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科 修了後、船井総合研究所に入所。入所後から一貫して地域再生を志し専門部署「パブリック・イノベーションチーム」を設立。自治体、商工会議所などの公的機関に対するコンサルティングを行っている。得意分野は地域を含めた特産品等から創めるブランド化。おおむね5~10年間 地域にかかわりながら徐々に地域ブランドを進める手法を採用する。

【公式Web】地域ブランド創造:http://www.machiokoshi.net
【ブログ】地域活性化コンサルタント日記:http://blog.livedoor.jp/keisuketochio/