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中国ビジネスの現状

日本のお盆期間を利用して上海へ訪問し、様々な方とお会いして打ち合わせをしました。アテンドをしてくれた方は旧知の上海の若手経営者の方で、中国の一人っ子政策が始まった1978年以降に生まれた俗にいう「バーリンホウ(80后)」世代です。今、この年代の人たちが非常に元気で中国市場成長の牽引力になっています。夜の街に行ってもこの人たちの熱気はすごいです。彼らのビジネスのやり方は「人脈で仕事を探して、作っていく」というものです。非常にバブル期の日本に似ており、熱気を感じます。彼らの最大のテーマは「仲間作り」と「健康」、この2点です。

日本人の若者がスマホ中毒と言われていますが、中国の若手ビジネスパーソンはそれ以上で会議中でも飲みの場でも移動中でも常にスマホを触っています。微信(WeChat)という日本のLINEでのコミュニケーションや電話でのおしゃべりと、常に誰かとつながっていたい…また、リアルでも毎日誰かの誕生日に出席したり、仲間内の飲み会、バーベキューなど、非常に忙しくしています。

彼らに聞くと中国の1人っ子政策の世代で兄弟がいなく、また上海は地方から出てきている人ばかりなので、初めは友達もいないのでとにかく友達作りを大事にします。また、そのような若いビジネスパーソンが集って健康のために夜に一緒にランニングする夜跑(夜に走るの意味)が一大ブームとなっています。揃いのユニフォームを着て、そこかしこで走っています。その時間が夜の21~24時頃の間で約1時間程度…それまでは仕事をしているそうです。

日本でも皇居周辺などの走っている人向けの「ランニングステーション(更衣室やシャワーのある施設)」を作ったら当たるのでは・・・という話を私のしたところ、周りにいた人で面白みを感じた人が早速、投資してくれそうな人にWeChatで連絡して、即、返事があり、面白そうなので、今から行くので合流したい…というようなスピード感です。また、若手以外の40代・50代のビジネスパーソンの方々とお話しをしている中でお互いの共通認識としてあったのが

・日本=モノ作りは得意=職人の国
・中国=モノ売りは得意=商人の国

ということです。
これは流通業の各段階でのマージン率を見ていても感じます。

◆日本の場合
メーカーが製造原価に20%のマージンを乗せて卸に販売

卸はメーカーから仕入た商品に15%のマージンを乗せて小売に販売

小売は卸から仕入た商品に35%のマージンを乗せて消費者に販売

小売はデベロッパーに売上の10%程度の賃料を払って商売を行う

◆中国の場合
メーカーが製造原価に15%のマージンを乗せて卸に販売

卸はメーカーから仕入た商品に20%のマージンを乗せて小売に販売

小売は卸から仕入た商品に45%のマージンを乗せて消費者に販売

小売りはデベロッパーに15%程度の賃料を払って商売を大畑鵜

(全ての商品、一概には言えませんが・・・)

つまり、日本は川上のメーカーが主導権を持っており、中国は川上の小売が主導権を持っている。
つまり、日本はメーカーが強く、中国は小売が強いという状況です。

日本の製造業が現地に進出して一番、苦労するのは現地代理店のコントロールだそうです。現地代理店の力が非常に強く、各代理店が好きなように動くので、自社製品をどのようなプロモーションで売るのか、いくらで売るのかのコントロールが非常に難しいようです。要は「現実にセンドユーザーに商品を売ってきてお金を回収してくる人が偉い」という感覚はあるそうです。(これは私の主観ではなく、中国人ビジネスパーソンが皆、言っています)

彼らが、求めている商品はとにかく、日本の技術力で作られた商品。どんな商品でも売ってくるという自負を持たれています。逆に、それだけ日本製品にはリスペクトをしてもらっています。しかしながら、彼らも現状の中国の代理店の体質では不十分と感じているので、代理店向けの研修が非常に活況のようです。中国市場で、どのような商品が売れていくのかを研究すること以上に、「どのように売られているのか」を研究する必要を感じました。

宇都宮 勉
株式会社船井総合研究所 上席コンサルタント
経営者・幹部様向け/業績のあがる調査のポイント・海外成功法
これまでに、300件を超えるアミューズメント施設(ゲームセンター、カラオケ、複合カフェ、ボウリング場、複合アミューズメント施設など)の開発・活性化に携わる。大手チェーンから単独店舗まで幅広いクライアントに対して、新業態開発及び新店舗開発から社内体制強化、従業員教育までオールラウンドに携わる。 また、海外進出の支援から進出後の業績アップまで、特にアジア地域での活性化ノウハウは高く評価されている。進出前の視察セミナーでは、地元の企業・顧客のリアルな声が聞けると好評。