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補助金を上手に利用した経営

昨年頃から当社への依頼の一つとして増加しているパターンに、“補助金”を利用したコンサルティングがあります。
アベノミクスの影響及び自民党の政権復活で、様々なところに補助金が出ています。しかも、コンサルティングがかかわるソフト部分への補助金が多いことにも特徴があります。

先日も、とあるA市からお声がかかりました。その内容は、国の補助金を利用して地域製造業に対する業績向上、その結果として雇用の増加といったことを実施するための、コンサルティング先の選考でした。1社当り300万円以上の補助金がでるものです。

当然、そこで選考された企業に対して、当社が補助金を利用したコンサルティングを実施させていただくのですが、そこに応募している企業の多くは、今回の補助金だけでなく、他の補助金も受けて、商品開発の実施や市場開拓をしていることが特徴です。つまり、一部の知っている企業だけが、複数の補助金を活用しているというのが実態でしょう。

また、海外進出に関しても様々な補助金が出ています。例えばJICA(独立行政法人国際協力機構)などが主体となっているODAの一環としての海外進出に対する調査事業への補助金があります。また、環境省が主体となって日本が推進しているJCM(2国間での二酸化炭素排出量の取引、クレジット化)に対する補助金、さらには経済産業省が主体となっているクールジャパン系での補助金など、多くの補助金案件が当社に持ち込まれています。これらは、1案件あたり数千万円の補助金として出されるものも少なくありません。金額が大きいだけに、当然、獲得することも簡単でありません。そこで、当社にその企画段階から入ってほしいという依頼がほとんどです。

近年、このような補助金の特徴は、事業会社はもちろんのこと、それを確実にサポートできるコンサルティング会社をセットとして、しっかりとした地に足のついた結果を出すための調査や参入可能性検証、実験的参入などに対して出される補助が多くなっています。

これらの補助金は、当然返さなくてもよいお金ではありますが、税金から出されているものであり、本当に有意義に利用する必要があるかを見極め、我々としても単に取得することだけが目的にせず、本当に日本の活力につながるか…というご提案にも寄与できればと思っています。

企業力を上げていくための基本は、当然のことながら自助努力です。しかし、補助金を上手に活用することも一つの手ではあります。まずは、自社が位置する地方自治体への問合せ、また、政府のホームページなどの閲覧をして、情報を集めることをお奨めします。

菅原 祥公
経営者・幹部様向け講演/デューデリジェンス
どのような企業にも必ず“存在意義”があり、常に“長所を核とした成長の 種”はある】をモットーに、企業の三宝である「理念やトップのビジョン・戦 略」、「マーケティング」、「人・組織・マネジメント」そしてその結果としての 「財務」といった各要素を多角的に判断し、事業全体のデザインを再構築し ていくことをテーマにコンサルティング活動している。株式公開をはじめ、 事業再生や事業承継がからんだ事業計画立案、M&A案件にも多く関わっ ており、現在、船井総研の経営戦略コンサルティング部門を統括している。 ○主な著書 「なぜ財務を知っている社員は出世するのか」自由国民社 「最新ビジネスデューデリジェンスがよーく分かる本」 秀和システム刊 「図解入門ビジネス 最新中期経営計画の基本がよーくわかる本」 秀和システム刊 「経営の極意」 総合法令 刊(船井総研社員との共著) などがある