まず、営業とは「ターゲットと商品・サービス」を結びつけ、顧客を発掘する企画を練る“マーケティング企画”と、Web・電話・FAX・DMなどあらゆるメディアを上手に利用し潜在顧客を顕在化する“インサイドセールス”、そして、その顕在化した顧客に実際に会って営業する“フィールドセールス”という3段階に分けることができる。
営業の効率化、生産性のアップを目指し、これらの担当者を分けて実施することが営業の世界では主流になりつつある。さらに現在では、対象企業規模や業種別などにこれらの部隊を分けていくなど、さらなる細分化が進んできている。
しかし、この“インサイドセールス”が機能していないことに対するコンサルティングの依頼が増加している。それはなぜなのか、問題点をピックアップしてみる。
【1】そもそものマーケティング企画が間違っている
根本的なマーケティングにおけるターゲティングと商品・サービスがあっていないとインサイドセールスがいくら頑張っても効果的な成果はあらわれない。
【2】システムなどの仕組みの投資過多
インサイドセールスとフィールドセールスを分離するということは、どこかで情報を共有化する仕組みが必要となる。ここにシステム投資が発生するが、本来効率化を目指す仕組みがかえって投資過多になっている。
【3】情報共有が上手く機能しない
さきの営業支援システムとも連動するが、その仕組みがフィールドセールス側で上手に活用されず、思った効果がでない。
【4】KPI設定が曖昧
インサイドセールスは、あくまでもフィールドセールスのサポートであるため、営業のような明確な実績がでにくい。そのため、本当に有効的に稼動しているかどうかをみるためには、適切なKPI(重要経営指標)設定が必要であるが、これが曖昧な場合が多い。
【5】コミュニケーションレス
インサイドセールスの部門は一般的に女性が主体であり、フィールドセールスの部門は男性主体が多い。また、組織的にもトップが別の場合が多く、実はコミュニケーションが少なくバラバラに機能していることが多い。
これらは代表的な課題であるが、組織の壁、情報の壁、などによりかえって非効率になっていることも多々ある。しかしながら、インサイドセールス自体の発想は重要であり、営業の生産性向上の鍵を握っているため、もし、お困りの方がいらっしゃったら、一度、船井総合研究所にお問い合わせください。