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新規事業立ち上げのプロセスと役立つフレームワーク5選

成功する企業は知っている!

経営資源の洗い出しこそ、新規事業立ち上げ成功事例の共通項

1.新規事業の成功法則!“あたる”新規事業を見極めるコツとは!

前回のコラムでは、成功する新規事業の法則として2つのスマート化を紹介させていただきました。今回も新規事業関連のコラムを執筆させていただきます。

新規事業の検討を行っているといくつかのハードルに必ずぶつかるのですが、中でも「沢山の事業案の中から、最適な新規事業をどのように決めるか?」はどの企業にも共通してハードルとなります。このハードルを上手に乗り越えるために必要なものは「事業の評価軸」です。本日は新規事業を成功させるために重要となる評価軸とフレームワークを紹介させていただきます。

2.新規事業の検討で使われる評価軸とは?

一般的な新規事業の評価項目には以下のようなものがあり、それぞれを“軸”として機能させるために自社が求める条件を設定していきます。

市場の魅力度=市場の大きさや市場に成長性、競争環境など

事業の収益性=営業利益率や1拠点当たりの売上や利益など

投資回収のしやすさ=投資金額、投資回収年度など

人材確保のしやすさ=必要な人材の資質、必要人材数など

許認可等の必要資格の有無=法令や条例、許認可等の必要性など

本業へ与えうるリスクの大きさ=食中毒や死亡事故などの人的災害の発生リスク

経営資源の活用度

上記はすべて新規事業を評価する上で重要な軸となるのですが、新規事業を成功させている企業が共通して重要としていた/また、成功の要因を振り返ってみると特に重要であった、となることが多い評価軸が⑦の「経営資源の活用度」です。なお、ここでの経営資源とは目に見えやすい資金(カネ)や土地、建物、設備などの資産だけではなく、目に見えにくいノウハウや人脈も含んでいます。

3.なぜ、経営資源の活用が重要であるのか?

新規事業検討の際に用いられる代表的なフレームワーク「アンゾフの成長マトリックス」が示すように新規事業はゼロから立ち上げるほど難易度は高く、失敗確率も上がります。このゼロをイチ以上に変える役割を果たすのが経営資源の活用なのです。

例えば、現顧客がターゲットとなる、新商品や新サービスを立ち上げるのであれば成功確率は上がります。また、良い物件情報を紹介してくれる人脈や良い商材を仕入れられる人脈があるのであれば、その物件や商材を用いる事業(例えば飲食店)を展開すれば成功確率は上がります。

我々、コンサルタントも新規事業のサポートを行う際は、スタート段階で活用できそうな経営資源を漏れなく洗い出します。皆様も新規事業を検討する際は、自社が持っている経営資源の洗い出しを行ってみてください。突破口が開かれるかもしれません。

またその際に、外部の視点を入れるというのも実は大切になってきます。これは何も「コンサルタントを使いましょう」という宣伝ではなく、社内の色々な部署からでも
良いですし、知り合い等でも良いとは思いますが、実は内部からは見えてこないのが「自社の強み」であり、思わぬことが新規事業の突破口になることがあります。


4.新規事業立ち上げに役立つフレームワーク5選

新規事業を検討していくにあたって、7つの評価軸というフレームワークをご紹介させて頂きましたが、合わせて新規事業を検討していくにあたって有効になるフレームワークをご紹介させて頂きます。

①事業アイディアを出すために

(1)誰に・何を・どうやって、の3項目で整理

もっとも簡単なアイディアの整理は、「誰に」「何を」「どうやって」の3項目を記載してくことです。アイディアをたくさん出していく過程で、1枚の紙に複数の事業を書いていくときに有効です。こうすることで、それぞれの案を比較することができます。またグループディスカッションや新規事業の修正をしていく際にもこのフレームワークは有効で、要素を一つだけ変更していくことで修正が可能です。例えば、「誰に:高齢者に」「何を:冷凍弁当を」「どうやって:ネット注文で」というアイディアがあったとすると、「『誰に』の部分を『若者向けに』に変更したらどうだろう?」という形でディスカッションを進めていくことができます。

(2)「経営資源」「時流」「顧客」からの整理

前項でお伝えさせて頂いた「経営資源」の点も含め、自社の経営資源が活かせ、時流に合っていて、顧客にニーズに合っているのが新規事業においては大前提となります。したがって、この3つの視点で整理するというフレームワークがあります。「時流」については、ぜひ時流のビジネスの特徴を勉強してもらいたいと思います。例えば、サブスクモデルであったり、デジタル活用であったり、活用できる技術やビジネスモデルを、成功している新規事業の事例から勉強してみると良いと思います。

②事業案を磨き込むために

事業案を絞り込んだら、その事業案を磨き込むフェーズになります。ここで使うフレームワークは、一度は聞いたことがあるフレームワークだと思いますが、それだけ歴史に裏打ちされた強力なフレームワークであるということになります。もちろん、これらが机上の空論とならないよう、調査による検証と並行するのが一般的です。

(1)PEST分析

より広範に外部環境を分析するためのフレームワークです。「P:政治」「E:経済」「S:社会」「T:技術」の観点で、その事業を取り巻く外部環境を分析・整理します。事業をとりまく大きな枠組みを理解・把握するために必要になります。

(2)3C分析

customer, competitor, companyの頭文字をとったもので、「顧客」「競合」「自社」の状況や考えていることを整理します。3C分析については、実は順序が大切
で、「顧客はこう考える」「競合はこれに対して●●というサービスを提供する」ので、「自社は(競合とは違い・~という強みがあるので)〇〇という戦略をとる」という順序で検討していくと、より説明しやすくなります。このとき、実際には他社の製品ではAという特徴があるが顧客からは求められていないのにコスト増の要因になっていて、自社はそれを無くして安く提供する、等の戦略が立てられます。

(3)SWOT分析

自社の内部環境を「S:強み」「W:弱み」に分け、自社の外部環境を「O:機会」「T:脅威」に分けて分析するフレームワークです。ただ分けるだけでは実は不十分で、一般に「クロスSWOT」と呼ばれるフレームワークが有効になります。つまり、「強み」を「機会」にどう活かすのか、のように強みと弱み、機会と脅威をそれぞれ掛け合わせて、それぞれに対して自社がどう対応するか、どう課題を解決していくのかの戦略を立てていくのです。

5.最後に

以上、新規事業を検討するにあたっての評価軸とフレームワークについて、皆様のご検討の参考となるよう、他のフレームワークも含め、まとめさせて頂きました。これらのフレームワークを実際に見てみたい、印刷して使ってみたいという方は、以下から無料でダウンロードできますので、こちらもぜひご活用ください。


下田 寛之
高収益化支援部 部長
2007年に青山学院大学経済学部卒業後、株式会社船井総合研究所(現株式会社船井総研ホールディングス)に入社。入社後は事業計画策定、新規事業開発、ビジネスデューデリジェンスなど多岐に渡るテーマのコンサルティングに従事。現在は高収益化支援部にて、社内横断型のコンサルティングサービスを推進。代表的なものとしては「高収益経営フォーラム」、「ビジネスモデル診断」、「組織力診断」、「クラウド人事評価制度~Advance~」が挙げられる。

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