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【実録】現場で見た新規事業の立ち上げ理由

さて7月にも入り、東京オリンピックまであと1年となりました。船井総研としては、特にこの1年間を新規事業検討の良い機会とし、オリンピック後の未知なる時代に向けて準備すべきとしております。

今回のコラムでは、日々コンサルティングを行っている中で、新規事業を検討されている会社さまが「何のために新規事業を立ち上げているのか」という内容でご紹介いたします。


新規事業の立ち上げ理由

1.後継者(事業承継)のため
 事業承継を上手く行うのはなかなか難しいものです。ましてやサラリーマンとして過ごしてきたご子息にいきなり社長をとなると、それはご子息にとっても、社員にとっても不安にさせるものです。まずは新規事業で成功体験をさせてからという企業様もいます。
 あるオート事業を営む会社の社長は、「いやぁ、息子に事業をうまく引き継がせたいのだけどもなんせ古参の帰ってきた息子をいきなり社長にすると社員が納得しないと思うんだ。なのでいったん新規事業で社長を経験させてから今の事業を引き継がせたいんだよね」と、おっしゃっていました。
 そこで、ご子息が大手人材派遣会社に勤めていたことから、自社の新規事業として、人材ビジネス事業を立ち上げ、会社の新たな柱を作り上げました。いまでは、ご子息は既存事業も統括するポジションになり、事業承継がスムーズにできたようです。

2.幹部のポストづくりため
 既存事業だけでは役職のポストが広がらないため、幹部自身が事業検討して、新たな経営の柱を自身で作り上げ、新たなポストづくりをさせるケースもあります。
 あるアミューズメント事業を営む会社の社長は、「パチンコを中心としたアミューズメント事業は、ここ最近では新規出店ができないので、新たな店長も排出できず、社内では若手幹部陣からキャリアステップに不安という声が聞こえてくる。なので、会社としては新規事業立ち上げを推進し、幹部の新たなポジションを作ってあげたいんだ」とおっしゃっていました。
 そこで、この会社では若手幹部を中心とした新規事業検討チームを作り、温浴事業の立ち上げを行い、現在では若手幹部が子会社社長のポジションに就くに至り、ポストが大きく広がったようです。

3.従業員のため
 従業員自身がワクワクする新規事業の立ち上げで、採用力強化や離職率改善に繋がります。
 ある複数の業態で小売業を営む会社の社長は、「市場が成熟しており、従業員からもこのままで自社は大丈夫なのか、と声を聞いており、従業員のモチベーションの低下を感じている。なので、従業員がワクワクして取り組める新規事業は無いか検討している」とおっしゃっていました。
 そこで、観光立地に根ざしていることから「インバウンド観光客向けの製造・小売業」をはじめました。従業員は未経験ながらも商品開発を行い、店舗を開店させるに至りました。集客にも成功し、いつしか地元で有名なスイーツを販売するお店として雑誌記事に掲載されています。結果、スイーツのブランド力によって、新卒採用もできるようになったようです。

誰のために何の目的で新規事業を行うかが明確な企業ほど、周りの人から応援されるため、新規事業の成功確度が高くなります。特に、実際に事業を行う社員の新規事業への納得度はしっかりと得る必要があります。


とはいっても、新規事業検討に際し、「いまのタイミングではない」「オリンピック後は、まだどうなるか読めないので動けない」「とはいっても、我々の事業はそこまで市場として落ち込まないだろう」といった声は、実際によく伺います。

たしかに、今後どのような未来が待っているかは、読めません。しかし、人口減少と高齢化は、必ず進みます。必ず起きるとわかっているのであれば、何かしらの対策を打つことができます。
そこで、時流に適応するために、次の行動として、まずは新たな事業の検討をしてみてはいかがでしょうか。

今 亮太郎
2016年、船井総研に新卒入社。現在チームリーダー。入社以来、中堅・大手企業を対象としたテーマ型コンサルティング(フィージビリティスタディ、事業計画策定)を推進。新卒3年目より異例の早さでプロジェクトマネジャーを担当。クライアントはシンクタンク、東証一部上場企業、地域一番店企業が中心。

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