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良い事業計画書策定における3つのポイント

弊社はこれまで5000社を超える企業様とお付き合いをし、様々な経営課題とその解決のお手伝いをしてきました。新規事業の立ち上げや既存事業推進のための事業計画策定も、普遍的なテーマの一つとしてご支援をさせていただいております。

事業計画策定に取り組む中で、思うように計画を立案できずに立ち止まってしまう企業、計画は策定できたが目標を達成するための行動に結びついていない企業など経営と現場のギャップに悩む企業を数多く支援してきました。今回のテーマが一つのヒントになれば幸いです。

■ 事業計画策定の目的とは何か?

良い事業計画書を考えるに当たって、悪い事業計画書の特徴を考えてみたいと思います。

そもそも、なぜ事業計画書を策定するのでしょうか?
目的は主に次の3点に集約されます。

 [1]自社の方向性および目標を明確化するため
 [2]資金調達のため
 [3]他者からの協力を得るため

多くの場合は、投資家への説明、金融機関からの借入など上記[2]資金調達がメインの目的となりますが、[1]および[3]の要素も少なからず含んでいるのが通常です。

■ 良い事業計画とは?

それでは、良い事業計画とはどのようなものでしょうか?答えは「上記の目的を達成するために必要な事項が全て記載されているもの」となります。
しかし、答えはわかっているけれども具体的にどうすればよいのか、という点で多くの企業様が苦労されているのが現実です。

そこで、良い事業計画策定のための3つのポイントを挙げてみたいと思います。

■ 良い事業計画の共通点

これまで複数の事業計画を見てきましたが、悪い事業計画には共通点がいくつか挙げられます。その共通項として挙げられる逆の項目が、つまりは良い事業計画策定のポイントと考えられるのではないでしょうか。

<良い事業計画の3つのポイント>
 1. 経営者みずから策定に責任を持つこと
 2. 客観的視点で策定すること
 3. 出資者の立場を踏まえること

それぞれ詳細に見ていきます。

【1. 経営者自ら策定に責任を持つこと】

よく見受けられる状況として、外部のコンサルタントに事業計画策定を任せっきりにし、出来上がったものを(ほぼ)そのまま受け入れる場合があります。また、経営者が部下に策定を任せ、出来上がってからいろいろと文句をつけて何度も修正を繰り返すというのもよく見られます。

これらは、経営陣が自ら事業の舵取りをしていくという姿勢の欠如から発生しています。自分から計画策定に積極的に関与し、何としても事業目標を達成するという意思を経営陣自ら示し、外部の力、部下の力を借りて推進していくという姿勢を示すことが大前提です。

この部分を疎かにして、良い事業計画を策定しようとしても枝葉末節の議論で立ち止まってしまいます。この部分を再度認識することが何よりも重要となります。

【2. 客観的視点で策定すること】

さらに、よく見られる状況として、ある事象を自社に都合の良い方に解釈してしまうことがあげられます。これは、事前調査が網羅的ではなく、部分的な分析しか出来ていないこと、あるいは仮説立案の精度が低いことが主な要因として挙げられます。

例えば、ある市場への新規参入を検討する場合、過去の成功要因ばかりを分析し結果を下す場合があります。本来であれば、その成功要因が自社に適用できるのか、失敗要因があるとすれば自社に当てはまらないかなど詳細に検討すべきなのですが、偏った分析により拙速な判断を下してしまう場合があります。

これらは事業計画策定において、一部の人間のみ(経営企画部門など)が策定に関わっている場合に多く見受けられます。多数のバックグラウンドを持った人材の目線を通すことで可能な限り客観性を持たせることが重要となってきます。

【3. 出資者の立場を踏まえること】

最後に、出資者に対しての期待値(配当、キャピタルゲイン、返済期間など)がどの程度あるかを示していない場合が見られます。これはケースバイケースで不要な場合もありますが、損益計算だけでなく配当計画、返済計画とその妥当性を示すことが重要となってきます。

また、事業計画遂行にあたってのリスクを可能な限り詳細に調査し把握しておく必要があります。いつ、どこで、どの程度のリスクが存在し、具体的にどのように対応するか。出資者として当然知りたい情報については十分に精査し情報提供することが重要となってきます。

中には、「何がなんでも自分たちの力だけで計画を策定する」と意気込む経営者の方もいらっしゃいます。

リスク分析はなかなか内部の人間だけで完遂できるものではありませんし、内部だからこそ出てこないリスクもあります。必要に応じて、適切な社外(会計士やリスク専門コンサルタントなど)の協力を仰ぐことが信頼性の高い計画策定につながる場合があることを認識しておく必要があります。