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地域ブランド作りの舞台裏シリーズ【9】「地方創生のインフラ 地域おこし協力隊 募集・選定のポイント」

最近台風が通過して突然日本全体が暑くなってきました。私が訪れる各地もこの暑さに反応するかのように、夏や秋の施策に向けて協議が加速しています。夏は最も地域を訪れる人が多い季節のひとつ。ここで魅力が伝えられれば、またひとつ地域の様子が変わっていきます。その中でもとても重要な役割を果たすと期待されているのが、先回からお話をしている「地域おこし協力隊」です。同制度は今年に入ってからだけでもかなり拡大されており、私のアドバイス先でも採用が加速しています。先月採用された南の島では6人の募集に対して40人を超える人が応募しました。募集のポイントは先回述べたとおりですから、今回は引き続き採用におけるポイントを3つに絞ってお伝えしてまいりましょう。

■ ポイント1 書類選考におけるポイント
第一に大切なことは、選考書類をしっかり書いてもらって応募してもらうことです。実は書類に記載する文章と応募数は反比例すると思われがちですが、そんなことはありません。むしろ、記載できる分量をある程度確保すると、やる気のある応募者はアイデアや思いをたくさん書いてきてくれます。方法としては、先回お話をした募集の3つのコツを使ってまずは応募の幅を広げ、その上で記載する部分についてはしっかり書いてもらうようにしましょう。書類には、もちろん職歴書も含まれますからこちらもよくみておく必要があります。いくつの仕事にどのくらい関わったのか。これまでの職歴についてよく書くことはできますが、年数などの数字は正直ですから、働いた職場の数や年数をしっかりみておくようにしましょう。

■ ポイント2 現場を見てもらう機会を作る
次に大切なことは、現場をみてもらうことです。これは応募者にとっても、選考者にとっても重要なことです。具体的には最終面接を現場で設定し、その面接の前に地域を回る視察ツアーを設定します。応募者にとって現場をみること、これが大事なことはすぐに理解できると思います。Webや応募書類からは見えなかった現場の様子、そこで実際に暮らす人と触れ合うことは今後の地域おこしをしていくイメージを大きく膨らませることになります。また行政が用意した住居なども見てもらうようにしています。

この時に、実際の現場の様子に積極的になる人も、消極的になる人もいますが、しっかり現場でやっていけるかどうか選考者ではなく応募者が判断するという点においてとても大切です。 また選考者にとっても、現場を歩いてもらう準備をすることで、地域の皆さんに地域おこし協力隊を受け入れるという心構えをしてもえるようになります。前にも書きましたが、地域おこし協力隊は地域の便利屋さんではなく、新しい動きは地域で起こしてくれる人たちです。その活動環境を準備するという意味でも、事前の地域ツアーはとても重要な意味を持つのです。

■ ポイント3 最終決定におけるポイント
最後に大切なことは、直接話すということです。これまでにいくつかの現場でアドバイスをしましたが、面接を行う人は地域によって異なります。ただ、できれば行政のトップや地域を代表する方は参加される方がよいでしょう。これは、選考者と応募者の双方がお互いに責任をもってこれからの活動に取り組む、という心構えにつながります。最後に、どこらへんが最終的に合格するポイントになるか。それは地域や人によって異なりますので、私からはお話できませんが、最後はご縁というものが大事なるかと思います。応募者の皆さんも選考者の皆さんもできるかぎりの工夫を行い、お互いに悔いのない募集、選考にしていただければと思います。

杤尾 圭亮
株式会社船井総合研究所 プロジェクトマネジャー
経済産業省認定 中小企業診断士
総務省認定 地域再生マネージャー(平成22年度)
総務省認定 地域創造アドバイザー(平成23年度)

2004年慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科 修了後、船井総合研究所に入所。入所後から一貫して地域再生を志し専門部署「パブリック・イノベーションチーム」を設立。自治体、商工会議所などの公的機関に対するコンサルティングを行っている。得意分野は地域を含めた特産品等から創めるブランド化。おおむね5~10年間 地域にかかわりながら徐々に地域ブランドを進める手法を採用する。

【公式Web】地域ブランド創造:http://www.machiokoshi.net
【ブログ】地域活性化コンサルタント日記:http://blog.livedoor.jp/keisuketochio/