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ゴディバ・バーバリーの全店舗・直営店化にみる、業績アップ手法のポイント解説

■「業績が上がらない多くの企業」では「不振点」が特定されていない
「業績が伸び悩んでいる」
「赤字に転落してから、浮上のきっかけがつかめない」
「対策を実行しているものの、結果がでない」
事業をマネジメントされる管理者の方で
こうした課題を感じている方は多いのではないでしょうか。

例えば近年のニュースでは、日本市場のシェア強化を目的として、
直営店強化の動きを強める企業がいくつか見受けられます。

▼バーバリー、直営店を大幅増へ 三陽商会と契約終了で
http://www.asahi.com/articles/ASG5P67FWG5PULFA039.html

▼ゴディバ、国内店をすべて直営に 日本企業との契約終了
http://www.asahi.com/articles/ASG6W4K4MG6WULFA012.html
※直営店化により品揃えを充実させ、店舗販売力強化を図る

上記2企業のニュースについて、直営店化することについての賛否両論はありますが
業績改善の為の打ち手として、各店舗での「店舗展開力」「本部施策徹底力」の強化を重点施策に設定した結果、下した決断といえるでしょう。

本稿では、店舗ビジネスにおいて不振店舗の業績を向上させていくための
プロセス紹介を通じて、不振事業の業績を改善していくための
手法例をご説明させていただきます。

■不振店の改善=店舗管理者の重要ミッション
多店舗展開を行っている企業の場合、全店舗とも同じ規模・形態を取っていても
店舗によって収益性にばらつきが生じるケースがあります。

 ・客数が多いわりに、客単価・粗利額が低い店舗
 ・特定の商品・サービス郡に売上が集中する店舗
 ・周辺交通量は少ないのに、売上高が高い店舗 etc

店舗の収益性にはバラつきがでないことが理想的ですが、
立地ポテンシャルも違えば、店長・販売スタッフも異なるため、
ある程度のバラつきは仕方が無いでしょう。

しかし、不振店が、
 ケース【1】オープン当初の実績より大きく収益性が低下している
 ケース【2】店舗の周辺環境は大きく変化していないにも関わらず、業績が悪化している
 ケース【3】全店舗平均の収益推移に反する収益推移を辿っている

以上のようなケースに当てはまる場合は、
改善余地のある課題が発生している可能性が高いと推測されます。

企業戦略によって違いはありますが、一般的傾向としては、
店舗管理者(特にエリアマネージャー)にはバラつきが生じている店舗のうち、
特に不振店の活性化に求められる要素が大きくなります。

特に、先述したケース【1】~【3】に当てはまるような不振店が存在する場合は、
改善可能性が高いため、企業としては優先的に改善活動を行うことが効率的と判断できますが、
その際に重要になるのが、「好調要因・不振要因が特定されているのか?」という点です。

■不振要因は必ず定量化できる

※全国・全店舗のデータ分析、及び業界他プレーヤーの調査を実施
※月商向上のために必要なアクション、及び実行した場合の収益効果を算出している

先述したグラフは、ある飲食チェーンにおける収益性拡大に必要となるアクションを
グラフ化したデータになります。

店舗を立地タイプ別に分類した上で、業績好調店舗と不調店舗を比較した結果、
グラフに記載したようなポイント(ポイントカード会員確保の徹底、サンドイッチの買上点数等)
が収益向上に影響を与えていることが明らかとなりました。
そして、上記ポイントに対する指導を実施した結果、
改善前は約700万円であった店舗月商が、約800万円まで伸張させることに
成功しております。

上記分析を進めるに当っては、店舗の売上構成を様々な視点で分解してみることが重要です。

 ・売上=客数(店前通行料×入店率)×客単価(商品単価×買上点数)
 ・売上=繁忙時売上+閑散期売上
 ・売上=既存客売上+新規客売上
 ・売上=商圏内市場規模÷自店舗シェア etc

自店舗のビジネスモデルによって、最適な分類視点は異なります。

自社が取得できる営業データを様々な視点に分けて分類し、
 「売上好調と不調の分岐点はどこにあるのか?」
 「改善可能性のあるポイントはどこなのか?」
といった視点を持ちながら営業データを分析してみることが重要になります。 

必ず、理想となる「あるべき姿」「モデルとなる営業体制」をベンチマークし、
不足しているアクションを具体的に定義していくことがポイントです。

■業績向上に影響を与える「具体的なアクション」を導き出すことがポイント

上記事例は店舗ビジネスを展開している企業についての事例になりますが、
業績向上に影響を与える要素を具体的にすることの重要性は
他ビジネスにも当てはまるテーマとなります。

 ・(店舗以外にも)事業所間における収益性のバラつきが拡大している
 ・営業活動の件数と事業所収益性に因果関係がない

こういった課題が見受けられる企業様は、
拠点別の収益性分析を実施した上で、

 ・モデルとなる姿と比較した上で実行が足りないアクションの定義
 ・営業やマネージャーが優先的に実施すべき具体的な業務

を、再考してみてはいかがでしょうか。

吉田 創
株式会社船井総合研究所
入社以来、業種・業態・規模を問わず様々な領域にてコンサルティングに従事。 小売業界では、CVSチェーンのSV教育から売場レイアウト支援、家具チェーンでの業務効率改善、サービス業では温浴施設・レジャー施設の業績改善支援に至るまで、様々な切り口でのコンサルティングを経験。 近年はBtoC業界を中心に、多店舗展を行う企業における「スーパーバイザー体制強化」を通じた既存店業績アップ・マーケティング体制改善をメイン領域としたコンサルティングを展開している。