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グレートカンパニー

先週1週間かけて、東南アジア視察ツアーを開催。経営者の方々とタイ・インドネシアを訪問する機会を得た。

タイは人件費が4割上がっており、生産コストの上昇を避けるため、
タイからカンボジアやミャンマーに工場を移転する企業が出てきている。

しかし、今回訪問させていただいた日系の部品メーカーは、人件費が4割上がっても、まったく気にしていないという。
従業員が、人件費が上がった分のコストを効率化でコストダウンしようと自ら動いているとのこと。
給料が上がるのは歓迎。
ただし、そのために会社のコスト競争力が落ちるのはイヤだ、ということが、自発的に効率化に動いた理由とのこと。

人件費4割UPを避けて、生産拠点を移転する企業もあれば、人件費4割UPにより、従業員だけでなく会社としてもプラスになった企業もある。

インドネシアではローカルの金型メーカーを訪問。
そこの女性社長は若くして父親から会社を相続。この社長は、自ら工程をすみからすみまで説明してくれた。

若い女性社長が、金型の現場を知り尽くしている。
この社長に、苦労話を聞いたところ、136名いる従業員のうち、1名だけがどうしても遅刻が直らなかったとのこと。
そこで、この社長は、その従業員と、「自分もこれから約束した時間を絶対に守るので、その従業員にも絶対に時間を守って欲しい」という約束をした。

その日以来、社長は毎日、どれだけ忙しくても、出来る限り、朝は一番に出社するようにしたとのこと。
その従業員の遅刻が直ったことはいうまでもない。

そしてこの企業は、今、インドネシアの某大手日系企業の親会社から、日本に製品を輸出して欲しいといわれている。
生粋のインドネシア企業でありながらも、日本企業に受け入れられる製品を製造し、日本に輸出を開始するのである。

タイの日系資本企業とインドネシアの現地資本企業。すべての企業が順風満帆というわけではない環境下で、いずれも業績好調である。

資本背景も本拠地も異なるこの両社に共通しているのは、社長の従業員に対する愛情と熱意。
そしてそれに答える従業員達の気持ちである。
社長がいちいち細かいことを言わなくても、従業員は自発的に動いており、社長は従業員を信じきっている。

このように社会的価値の高い「理念」のもと、その「企業らしさ」をかんじさせる独特のビジネスモデルを磨き上げ、
その結果持続的成長を続け、社員と顧客が「すばらしい会社」と誇りを持つくらいの独特のカルチャーが形成されている企業を
船井総研では「グレートカンパニー」と定義している。

経済が右肩上がりで成長する時代を終えたわが国において、
安定的な成長を継続させるためには、
目の前の利益だけを追い求めるのではなく、社会的価値の高い理念が必要である。

そして、経済が急激に成長し、様々なひずみを発生させているアジア各国においても、
安定的に成長をしているのは、グレートカンパニーであることが、この日系資本企業とインドネシア資本企業からの事例でもわかる。

グレートカンパニーになるためには、何が必要か? それは従業員を愛することである。

たとえば、先ほどご紹介した日系企業は、視察後昼食をお誘いしたところ、近くにある日本料理店ではなく、
タイの人々であふれかえっているタイ料理に行くことになった。
タイが好きなのか? と聞くと、タイが好きだとか、日本が好きということではなく、
ここはタイだから、タイにいる間は、タイに貢献したいと思っている、とのこと。

この言葉に、グレートカンパニーとなるためのヒントが隠されているような気がする。