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展示会でわかる! できる企業できない企業[マーケティング戦略・営業戦略]

こんにちは、船井総研の木原と申します。

今回は展示会を出展するポイントについてお伝えしたいと思います。

5月、6月は展示会が多く開催される時期で、5月14日からは IT 関連の大きな展示会がビックサイトで開催されます。

そもそも展示会は、主に B to B の業界において、重要な営業機会の場として位置付けられていますが、展示会をうまく活用して、成約に結び付けられている企業は意外と少ないように感じます。

今回は展示会出展において、特に重要な3点についてお伝えします。
(1)普段の営業活動との連携

新規顧客との接点の場を創出するのが展示会の重要な役割ですが、通常の営業活動で接点をもった見込み客への再アプローチ、もしくは既存客への深堀りにも絶好の場であります。

普段であれば営業リソース上、訪問先や訪問頻度は制約を受け絞り込まざるを得ませんが、顧客から出向いてくれる展示会では、その制約を取り払うことができます。

また、営業マンの属人的なスキルレベルが均一化されることも大きなメリットであり、営業マンの能力不足で成約に至らない見込み客を展示会に誘導することも効果的です。

営業マン個人レベルで、このようにお付き合い先を展示会に誘導するケースはあると思うのですが、組織的に行っている企業は意外に少ないように感じます。

大事なことは、展示会を年間の営業活動計画の中の一つの重要なプロセスとして組み込み、展示会という効率的、効果的な営業の場がどのタイミングにあるかを意識しながら通常の営業活動を行うことです。

営業リソースの制約上、手薄となっている見込み先や深堀りが期待できる得意先を洗い出し、展示会へ誘導するアプローチを意図的にかけていくことで、案件の取りこぼし防止、受注効率アップが期待できます。

(2)顧客ベネフィットの訴求

次に、展示会内でどれだけ新規見込み客と接点をもてるようにするかですが、展示会のブースは店舗と同じです。競合店舗が周りにある中で、いかに「見込みのある」客を惹き付けるかがポイントです。

顧客を惹き付けるためには、自社の商品 / サービスを利用する顧客のベネフィット、つまり顧客が得られる具体的なメリットをいかに示せるかが重要です。

有名な大手企業であれば、放っておいても顧客のほうから来てくれるかもしれませんが、そうではない限りはベネフィットの訴求がない(訪れる理由がない)と、多くの見込み客をブースに引き込むのは困難です。

よくあるのが、単純に数だけ稼ごうとコンパニオンを使ってところかまわず名刺を集めたり、商品の機能的な説明や特徴を大きく訴求したりすることですが、これですと本当に見込みのある客を多く引き込むことができません。

企業で決裁権をもっているクラスの人ほど、商品そのものの説明より、結果として自分たちのビジネスにどういう効果があるかを重視しますので、ベネフィット訴求が何よりも重要になります。

まずは、自社の商品 / サービスが顧客の業種、規模、地域の特性を踏まえて、顧客のビジネスに具体的にどのように貢献できるかといった顧客ベネフィットを明確にしていくことからはじめる必要があります。

極端に言えば、顧客の売上アップ、利益アップにどのように、どのぐらいのインパクトで貢献できるかを突き詰めていくことです。

それをブース全体で訴求するように、ファザード、レイアウトの設計やパネルなどのツールの作り込み、運営オペレーションの設計をしていくことが重要です。

商品の特徴や機能的な説明などは、ブースに訪れた見込み客に営業マンから直接説明すれば良いので、目立たせたい内容からは外したほうが得策でしょう。

展示会場では自社ブース内に「見込み客」を呼び込むことに注力し、そのためには商品やサービスの特徴ではなく、顧客にとってのベネフィットをブース全体で訴求することに全力を注ぐことがポイントです。

(3)後日アポにつながるきっかけづくり

展示会が終わって、当日温度が高そうだった顧客に後日電話しても、完全に温度が冷めているというケースはよくあることです。せっかく集めた見込み客の名刺の束も、あまり役に立たないことがあります。

だからといって、その場で即決させるのも難しいといえます。来場者は、色々なブースを見て回りたいことから、各ブースには10分~30分程度しか留まれないので、単価が安い商材などを除いては、そんな短時間で新規客を受注まで持っていける確率は低くなります。

ですから展示会の場で目指すべきことは、その場で温度の高い見込み客から後日アポをとることにあります。

そのための方策の一つとして、なるべく意思決定の障壁が低い商品 / サービスを用意しておくことがあります。つまり、とりあえずでも何らかの商品やサービスの導入を決めてもらって、顧客との接点をまず作ってしまうという発想です。

実際の展示会で目にするものとしては、価格の安い簡易パッケージであったり、無料お試しパッケージ、無料診断、導入効果算出などがあります。自社の商品やサービスに興味があれば一度試してみたい、検討したいと思ってもらえるものをパッケージとして用意しておきます。

大事なことは、後工程でメインの商品につながるようにこれらを設計し、顧客に提示できるようにしっかりとメニュー化することです。そして、ブース上でバラまくのではなく、温度の高い顧客のみに絞って提案し、後日訪問アポの獲得へ繋げていきます。
今回ご紹介した3つのポイントは、成果の上げている企業は当たり前のように実践しておりますが、せっかく良い商品を持っていても、これらができていないために、絶好の営業の場であるはずの展示会で受注機会を逃している企業が
多いのも事実です。

今一度、自社の展示会のやり方を振り返り、毎年の恒例行事ではなく効果的な受注機会の場となるよう改善していっていただければと思います。
(この記事は2008年4月12日に初掲載されたものです。)