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オムニチャネルの本質とは?

『オムにチャネルひとつくださいって言われるんですよね』

ECサイトの設計から開発、運用を手掛けるシステム会社の言葉である。時代はオムニチャネル全盛となっているが、この言葉は定義が難しい。調べてみるとこう定義されている。『店舗やイベント、ネットやモバイルなどのチャネルを問わず、あらゆる場所で顧客と接点をもとうとする考え方やその戦略のこと』これは顧客を主語に、リアル店舗やイベント、ECサイトなどのタッチポイントを増やしていく考え方を指している。中心にあるのは、顧客データである。

リアル店舗に顧客を誘引するために、オムニチャネルを活用しよう。という動きがある。これは本来的なオムニチャネルとは言い難い。リアル店舗だろうが、ECサイトであろうが、全ては顧客との接点の一つに過ぎない。ソーシャルネットワークや雑誌などの紙媒体もそうである。顧客を中心として、どの様に繋がっていくのか。顧客との関係性が深くなるために、あらゆるチャネルを活用することがオムニチャネルの本質である。ECサイトを構築しただけでは全く意味が無い。

“毎年10万円以上購入してくれる顧客のペルソナを教えて下さい”こう言われて、スバっと回答できるだろうか。年齢は?家族構成は?職業は?労働時間は?休日の過ごし方は?どんな媒体で情報を収集するのか?こうしたペルソナが描けていなければ、何をすれば良いのか分からないはずである。ECサイトは展開するが、それよりもコールセンター機能を充実し、電話でのコミュニケーションで繋がりを深める方が良いかもしれない。

逆に電話よりもチャットなどを使ったコミュニケーションを取り入れる方が、気軽で深い関係を作れるかもしれない。どんな方法が良いのかを決めるためには、あなたの会社の商品を本当に好きで買ってくれている顧客は誰なのかを知る必要がある。

ITとは道具である。流行の言葉に惑わされて、その本質を見失うことが多くある。ECサイトやソーシャルネットワーク。今後は動画やバーチャルリアリティなど。次々と新しい道具が生み出されていく。便利な道具は時流を動かす力がある。デジタルが進化した事で、店舗でもECでも顧客を中心としたモデルを構築することが、簡単になりました。道具を買っただけでは結果は出せません。何のために道具を使うのか?何が実現できれば良いのか?道具の前に、最初に考えるべきことを間違わないようにしたい。

長島 淳治
株式会社船井総合研究所 チーフ経営コンサルタント
入社以来、OA機器業界やIT業界を中心としたマーケティングやセールスに関するコンサルティングで多くの実績を上げる。 近年は、セミナーを活用した「セミナーマーケティング」を得意としており、反響率・成約率の高いセミナーづくりにおいて多くの実績を挙げる。